ほっと一息

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2026.07.21

私の食育日記

JA広報通信2026年7月号

食育インストラクター●岡村麻純
イラスト:宮下めい子

子どもの亜鉛不足を防ごう

 

 先日、知人から「わが子の体調が良くないので病院へ行ったら亜鉛不足ではと言われました。亜鉛って何ですか?」と相談を受けました。
 亜鉛は金属類の元素で、鉄と同じように必須微量元素と呼ばれています。私たちの生命維持に必要不可欠な働きをしていますが、体内で生成することはできず、食事からの摂取が必要です。この必須微量元素の中では日本人が不足しがちな鉄が注目されていますが、近年はインスタント食品や加工食品の活用により、亜鉛不足も増えているそうです。
 亜鉛不足は大人だけでなく、子どもにも見られます。亜鉛不足になると、下痢や貧血、味覚障害、爪に白い斑点ができるなどの症状が出るといわれています。このような体調不良だけでなく、亜鉛は細胞の生まれ変わりやDNAの合成などに関わっており、子どもが背を伸ばす、体重を増やすなど、体の成長に欠かせない栄養素でもあります。
 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」を見ると、亜鉛は8歳から9歳では推奨量が男女共に1日に5・5mgなのに対して、10歳から11歳は1日7・5~8・0mg、12歳から14歳になると8・5mgと、一気に体が大きくなる時期に摂取推奨量が多くなります。体の成長に欠かせない存在であることが分かります。
 亜鉛を多く含む食品には、牡蛎や煮干し、牛肉、卵、チーズ、納豆などの大豆製品があります。日々の生活に取り入れやすい食品も多く、またビタミンCが多く含まれる食材と一緒に食べると亜鉛の吸収率が上がるとされています。一方、インスタント食品や加工食品は亜鉛が少なく、亜鉛の吸収を妨げる成分が入っているといわれることもあります。
 忙しい日々において加工食品は救世主ですが、朝食にチーズを加えてみる、肉を焼く、納豆ご飯や目玉焼きをそえるなど、手間暇かけない簡単なメニューでも亜鉛不足を防ぐことができ、子どもの成長の力になります。時々は加工食品から簡単調理に置き換えてみませんか。

 

 

 

 

 


タレント・食育インストラクター
岡村 麻純(おかむら ますみ)
お茶の水女子大学食物科学講座(現在の食物栄養学科)卒業
大学では食育をテーマに研究
男女3児の母