ほっと一息

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2026.06.16

資産管理の法律ガイド

JA広報通信2026年6月号

JA全中・JA全国相続相談・資産支援チーム 顧問弁護士●草薙一郎

 

資産管理について その1 土地や建物

 

 今回から資産管理について説明します。土地や建物の他、金融資産(現金・預貯金・株式など)などが資産として挙げられると思います。資産を管理するときに大切なことは、自分の資産の状況を正しく把握することです。まずは土地や建物の資産状況の把握について解説します。
■ 土地や建物は契約内容を確認
 土地や建物を賃貸したり、売却する場合、契約書が作成されます。まず、契約書が存在しているか否かを確認しましょう。契約に当たって大切な項目、つまり、契約書に記載すべき内容を確認してください。売買契約の場合は、①誰が誰に、②何を、③いつ、④いくらで、⑤いつまでに売却をするかがポイントです。
 ①の「誰が誰に」は、売り主と買い主を特定しているかということです。売り主は対象物件の所有者なのか、判断力はあるのか。また代理人によって売却する場合には代理権は正しく存在するか、売買当事者に反社会的勢力に関係した者はいないか、などです。
 ②の「何を」とは、売買対象は特定しているのかということです。土地の場合は登記簿と対象物件は一致しているのか、登記簿と実測面積が異なるときはどうするのか、実測面積とするのか、登記簿の面積とするのなら分筆手続をする必要はないかなどです。また、対象物件に抵当権や賃借権や差し押さえなどの登記は設定していないかなどです。
 さらに、対象物件の用途制限は何かや、犯罪行為の対象地になっていないかなどです。
 ③の「いつ」は、契約日は明記されているかです。
 ④の「いくらで」は、売却代金の特定はできているかです。
 ⑤の「いつまでに」とは、代金はいつまでに支払うのか、登記手続きはいつまでにするのかです。
 以上の項目が明記されていない場合は、売買当事者双方が合意の上、契約書の再作成または別途覚書や合意書を作成し、当事者全員の署名捺印をしてもらうと良いでしょう。