ほっと一息

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2026.03.13

ご飯をおいしく楽しもう おいしいおむすび作りのこつ

JA広報通信2026年2月号

米・食味鑑定士/お米ライター●柏木智帆

 

 毎日のお弁当など、手軽に作れるおむすびですが、おいしく作るのはなかなか難しいものです。今回はおむすび作りのこつをご紹介します。

 まずはもっちりとしたおむすびにしたい、ご飯粒の輪郭をしっかりと感じられるおむすびにしたいなど、目指すイメージに合わせてお米の種類を選びます。同じ品種でも地域によって味わいが異なることもあるため、食べ比べてみるのもお勧めです。

 炊飯前にはしっかりとお米に吸水させることが大切です。吸水が足りないまま炊飯してしまうと、冷めてから硬くなりがちです。冷水を使って冷蔵庫の中で6時間以上かけて吸水させることで、芯からふっくらと炊き上げることができ、冷めてもおいしく食べられます。

 炊き上がったご飯は1個分ずつラップを敷いた茶わんの中に入れ、もう一つの茶わんをひっくり返してふたのように重ね、左右に軽く振るように転がすと結びやすくなります。手を水でぬらしてから、指3本でつまむ程度の塩を手のひらにまぶし、具を入れて包むように結びます。

 このときに、形を整えようとするあまり、ぎゅっと結んでしまうと食感を損なってしまいます。ご飯の一粒一粒が呼吸できるように、ご飯の粒と粒の隙間の空気を一緒に結ぶような感覚で結んでいきます。ご飯粒の周りは、炊飯水に溶け出たでんぷんが膜状になって再付着した「おねば」と呼ばれるみずみずしい粘りに覆われていますので、このおねばとおねばをそっと出合わせるような感覚で結びます。熱々のうちに結ぶことで余計な力を加えることなく、おむすびの形状を保ちながらも口の中でご飯粒がほどけていく食感を生み出すことができます。

 温かいうちは塩味を感じやすく、冷めると塩味が感じにくくなりますので、冷めた状態で食べる場合は、具材の塩味とのバランスも見ながら塩をしっかりと利かせましょう。

 

 


一粒一粒が呼吸できるような感覚で結ぶ