ほっと一息

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2026.02.05

お天気カレンダー 春の妖精

JA広報通信2026年1月号

気象予報士●檜山靖洋

 「立春」の「春」とは名のみで、まだ風が冷たい時季です。それでも、日差しは力強さを増し、光の春が感じられる頃です。多くの植物がまだ眠っているこの時期に、太陽の光を独り占めして咲きだす花があります。セツブンソウやフクジュソウなどです。花の大きさは、どちらも直径2、3cmほどです。これらの花は「春の妖精」と呼ばれています。
 例えば、セツブンソウは、その名の通り、節分の頃に地上に姿を現し、すぐに花を咲かせます。3月には種を落とし、初夏には地上の部分が全て枯れ、休眠に入ります。早春から初夏の間に生長し、繁殖し、栄養分をため、翌春までの長い期間休眠します。このように春のほんの少しの期間だけしか姿を現さないため、「スプリング・エフェメラル(春のはかないもの)」とも呼ばれます。
 まだ寒いこの時季にふと足元を見ると、ほんの短い期間だけ姿を現す春の妖精たちが見つかるかもしれません。

 

 

 

気象予報士・防災士 檜山 靖洋(ひやま やすひろ)

1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。