ほっと一息
2026.01.15
私の食育日記 六つの「こ食」を防ごう
JA広報通信2026年1月号
食育インストラクター●岡村麻純
1週間のうち、家族そろって食事をしているのは何回でしょうか。
わが家でも仕事や子どもたちの習い事などでそれぞれが忙しく、家族そろっての食事が減りつつあります。現代では、この家族団らんが減ったことで、六つの「こ食」が心配されています。
一つ目は「孤食」といって1人で食事をすることです。子どもが1人で食事をすることが多いと、食事作法や社会性が身に付かない不安や、偏食が進むことも分かっています。
二つ目の「個食」は、家族が同じ食卓においてばらばらのものを食べることです。それぞれが別の好きなものを食べることに慣れてしまうと、栄養が偏るだけでなく、子どもの味覚形成に弊害が生じて、食に対するさまざまな興味を育めなくなることが分かっています。
三つ目の「粉食」はパンなどの小麦を材料とした粉物ばかり食べることです。粉物にはカロリーが高いものが多く、米に比べて咀嚼(そしゃく)回数も少ないため、肥満の原因になる可能性もあります。よくかむことは脳の発達にもつながります。1日の食事の中で主食が米になる回数を増やす意識が必要です。
四つ目は「固食」です。好きなものばかりを食べるなど、固定化された食事のことを指します。固定化された食事になると、栄養が偏り味覚が育たなくなってしまいます。
五つ目は「小食」です。食べる量が少な過ぎることをいいますが、ダイエットを意識しだす思春期の女性に多く見られます。成長過程である時期に栄養が不足することは大人になってからの健康にも影響します。
最後の「濃食」は濃い味付けのものばかりを好むことです。濃い味ばかりでは味覚がまひしていき、肥満や生活習慣病につながります。
これら六つの「こ食」だけでなく、食育の問題の多くは家族で食事をすることで防ぐことができます。みんなで食事をする機会を大切にし、家族の団らんの中で楽しく食への興味を育んでもらいたいと思います。

岡村 麻純(おかむら ますみ)タレント・食育インストラクター

お茶の水女子大学食物科学講座(現在の食物栄養学科)卒業
大学では食育をテーマに研究
男女3児の母


