ほっと一息

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2025.12.25

トラブル回避の基礎知識 フードデリバリーサービスのトラブルにご注意!

JA広報通信2025年12月号

国民生活センター相談情報部●上野純子

 

 インターネットで注文するフードデリバリー(食事宅配)の利用者が増え、それに伴いトラブル相談も増えています。

【事例1】フードデリバリーで届いた料理が注文したものと違うが、返金できないと言われた。

【事例2】フードデリバリー専用アプリで配達先を地図上のピン(印)で指定したが、位置が違うと言われ配達されなかった。返金してほしい。

 

【解説】フードデリバリー専用アプリを利用した食事宅配の主な仕組みは以下の通りです。

①フードデリバリー専用アプリをインストールし、名前や電話番号、決済方法などを入力し、利用規約に同意してアカウント登録をする

②配達先を指定する

③掲載された飲食店の中から料理を選んで注文し、配達料や手数料などを含めた代金を決済する

④アプリ運営事業者と契約している配達員が注文店から食事を受け取って登録した配達先へ届ける。

 フードデリバリー専用のアプリは、運営事業者が定めた利用規約や利用方法に沿って利用する必要があります。配達トラブルは運営事業者の問い合わせ先へ申し出るのが原則ですが、注文品と配達品が異なる場合、運営事業者は料理の準備や配達に立ち会っていないため、注文者側が証拠を示す必要があります。
 一方、大幅な遅配や非配達の場合は、利用規約に返金を求められる規定があることが一般的ですが、配達先の住所が正しく伝わらずに配達されなかった場合の対応は別です。注文者は注文時に配達先住所を正確に入力し、地図上にもピンを正確に付ける必要があります。ピンが正確な位置でなかったことが原因であれば返金対象と判断されない可能性がありますので注意してください。
 トラブル回避のためには注文前に利用規約などを十分に確認し、注文時には配達先の建物の特徴など補足情報を入力する、受け取るまでは配達員からの連絡に必ず対応できるようしておくなど、配達員への配慮も大切です。