ほっと一息
2025.10.16
トラブル回避の基礎知識
JA広報通信2025年10月号
国民生活センター相談情報部●山縣麻里
スポーツジムなどの契約トラブルにご注意!
スポーツジムなどに関する相談が寄せられています。
【事例】2年前「2カ月間3000円! 通い放題!!」という体験キャンペーンの広告を見てフィットネスクラブに出向いた。キャンペーン終了後からは月額料金が1万8000円になると言われ、クレジットカード決済で申し込んだ。キャンペーン終了前に電話で解約を申し出たら、「分かりました」と言われたので解約できたと思った。ところが最近クレジットカードの利用明細を見たら、解約申し出以降も月額料金の引き落としが続いていると分かった。事業者に問い合わせると、「必要な書面が提出されていないので解約できていない」と言われたが、そんな説明はされていない。未利用期間の料金を返してほしい。
【解説】お試しプランなどをきっかけにフィットネスクラブやヨガ教室などのスポーツジムと契約する消費者が増えています。一方で、解約時に違約金を請求されたり、解約手続きがうまくできていなかったり、特に無人スポーツジムの場合、連絡を取りたくても取れなかったりするトラブルが多く見られます。
スポーツジムなどを直接規制する法律は現在のところありません。契約は当事者間の合意により成り立つのが原則ですが、事業者と消費者の契約では事業者が用意した規約の内容に従うのが一般的です。規約の内容を認識していなかったことにより後々トラブルになることがないよう、以下の点を十分に確認し分からないことは事業者に説明を求めた上で契約を検討しましょう。
①お試しプラン終了後に通常プランなどに自動更新されないか ②解約時(休会を含む)の申し出先や申し出期間、申し出方法、違約金の有無などの条件―。
契約に際して不安に思ったり、万一トラブルになったりした場合は、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。