ほっと一息
2025.06.18
お天気カレンダー
JA広報通信2025年6月号
気象予報士●檜山靖洋
お天気カレンダー
線状降水帯が予想されたら
活発な積乱雲が線状に連なると、同じ場所で非常に激しい雨が続き、集中豪雨になります。この線状に連なる積乱雲の雨の範囲を線状降水帯といいます。
線状降水帯が予想されると、気象庁は半日程度前に情報を発表し、警戒を呼びかけます。線状降水帯の予測の的中は4回に1回程度です。2024年はさらに低く、的中率は1割程度でした。ただ、実際に線状降水帯が発生しなくても、大雨になったケースは、予測したうちの3割以上ありました。線状降水帯の発生が呼びかけられたら、災害への警戒を高めることが重要です。
気象レーダーなどで、線状降水帯の発生が確認されると、気象庁から「顕著な大雨に関する情報」が発表されます。気象庁ウェブサイトの「雨雲の動き」や「今後の雨」を見ると、どこに線状降水帯があるか分かります。このようなとき、付近の地域にお住まいの方は、危険な場所から避難するなど早めの行動が必要です。
参考:気象庁ウェブサイト 「線状降水帯による大雨の半日程度前からの呼びかけと実際の状況等について」の「令和6年の実績」
気象予報士・防災士
檜山 靖洋(ひやま やすひろ)
1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。