ほっと一息
2025.06.17
季節の歳時記
JA広報通信2025年6月号
和文化講師●滝井ひかる
季節の歳時記
小暑・大暑
■ 小暑(しょうしょ 2025年は7月7日)
二十四節気の小暑は梅雨の終盤。この小暑から立秋の前日までが「暑中見舞い」を出せる時期です。
この時期の行事といえば、七夕。梅雨の影響で晴れることの少ない七夕ですが、雨が降ってもカササギが羽を広げて連なり天の川に橋を架けてくれるので、織り姫と彦星は会えるという言い伝えがあります。
冬瓜(トウガン)、胡瓜(キュウリ)、苦瓜(ゴーヤー)など、夏野菜のウリ科の植物はビタミンやカリウムが豊富で夏の疲れを癒やしてくれます。ウリを割ったら水があふれ出て天の川になった、という言い伝えもあります。
■ 大暑(たいしょ 2025年は7月22日)
いよいよ梅雨が明けて夏の暑さがピークに達する頃です。
夏バテ対策といえば「土用のウナギ」。土用は本来、立春・立夏・立秋・立冬前の18日間を指します。夏の土用には「二の丑(うし)」といって丑の日が2回来る年もあります。
夏の土用の丑の日にウナギを食べるようになったのは、江戸時代のウナギ屋が、蘭学者の平賀源内から「丑の日に『う』の付くものを食べると夏バテをしない」と聞き「本日土用の丑の日」と店に掲げて評判になったのが始まりとされています。
ウナギの他にも梅干し、うどん、ウリなどを食べて暑気払いをします。シジミ、餅、卵もこの時期に食べると精が付くといわれていますので、食べて暑さを乗り切りましょう。