ほっと一息

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2025.06.11

おいしくたべて美しく

JA広報通信2025年6月号

栄養士●吉田理江

食べ物で熱中症対策

 

 暑さが厳しくなる季節を迎え、熱中症のリスクが高まります。食べ物で熱中症予防ができたらうれしいですよね。今回は熱中症対策にお薦めの食べ物を三つご紹介します。

 

■ キュウリ
 キュウリは約95%が水分のため、水分補給に役立ちます。汗で失われるカリウムも含まれていて、熱中症予防にもお薦めです。
 塩もみしたキュウリにしらすをのせて食べると、塩分とタンパク質が取れます。タンパク質は血液量を増やすとされ熱中症予防に役立ちます。食欲のない朝に食べるのもお薦めです。また、キュウリと酢を組み合わせると、酢に含まれるクエン酸が疲労物質を分解し、暑さで疲れた体の回復をサポートします。

 

■ トマト
 トマトは水分やカリウム、マグネシウムなどのミネラルといった汗で失われた栄養素を補給し、熱中症予防に役立ちます。また、トマトの赤い色素リコピンは紫外線から肌を守るため、美しい肌を保ちたい方にもお薦めです。
 トマトに含まれるビタミンAは、肌の健康を保つ働きがあります。脂溶性ビタミンのため、油と一緒に取ると吸収されやすくなります。豆腐にスライスしたトマトをのせてオリーブ油をかけると、タンパク質も一緒に取れます。

 

■スイカ
 スイカは約90%が水分のため、水分補給にぴったりな夏の野菜です。汗で失われるミネラルも含まれています。
 スイカとヨーグルトのスムージーは、暑い日でも飲みやすいでしょう。スイカ、ヨーグルト、蜂蜜をミキサーで混ぜるだけで簡単に作れます。腸内環境が整うと自律神経も整いやすくなり、発汗や体温をうまくコントロールできるため、熱中症予防にお薦めです。
 熱中症予防には、これらの食材を積極的に取り入れ、小まめな水分補給も忘れずに。暑い夏を元気に乗り切りましょう。

 

 

栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。