ほっと一息
2025.01.21
おいしく食べて美しく
JA広報通信2025年1月号
栄養士●吉田理江
おいしく食べて冬の健康な体づくり
もう2月ですが、正月に食べ過ぎて顔や体がむくんだり、体が重いと感じたりすることはありませんか? 正月太りで体重が戻らないという悩みを抱える方も少なくありません。短期的な体重増加の主な原因は、塩分過多によるむくみです。今回はむくみ解消に役立つお薦めの栄養素を二つ紹介します。
■ カリウム
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあり、むくみ解消効果が期待できます。雑煮、おせち料理などをたくさん食べて、塩分の取り過ぎが原因で体がむくみ、体重が増えた方にはお薦めの栄養素です。カリウムは、かんきつ類の果物、ジャガイモ、切り干しだいこん、アボカド、トマト、キュウリなどに多く含まれています。水に溶け出しやすい性質があるため、野菜からカリウムを取る場合は、生野菜、汁物などにして汁ごと取るのがお勧めです。また、食後のデザートにミカンを食べるのも良いでしょう。
■ アルブミン
血液に含まれるタンパク質の一種アルブミンには、体液の濃度を調整する働きがあります。血管内のアルブミン量が少ないと血管の外に水分がたまり、結果としてむくみやすくなります。アルブミンは、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質に多く含まれますので、毎食タンパク質を取ると良いでしょう。体重を気にしておかずを減らしたり、欠食するのは控えましょう。
また、張りのある美しい肌づくりに欠かせないコラーゲンもタンパク質の一種です。美肌づくりにも欠かせない栄養素のため、タンパク質を食事で取れなかったときは、おやつにヨーグルト、チーズを食べると良いでしょう。
カリウム、アルブミンを取ることも大切ですが、塩分の取り過ぎもむくみにつながります。減塩も意識して過ごしてください。
栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。