ほっと一息
2024.11.20
シニアのためのネットリテラシー講座
JA広報通信2024年11月号
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト●高橋暁子
SNSを仕事用に使うこつ
SNS(会員制交流サイト)を仕事用に使うこつをお伝えします。
◎仕事専用アカウントを作ろう
仕事用のアカウントを用意すると、プライベートと区別でき、使いやすくなります。X(旧ツイッター)やインスタグラムなどは複数のアカウントが作れるので、仕事専用のアカウントを用意してみましょう。特にインスタグラムなら、仕事で作った作品や実績などを写真で投稿すると見てもらいやすいです。分かりやすい写真を撮影し、投稿してみましょう。
SNSから仕事が来ることは少なくないので「イラストレーター 鈴木太郎」「手作り作家 田中美子」など、分かりやすいアカウント名にしておきましょう。プロフィル欄にメールアドレスやホームページ、EC(電子商取引)サイトのリンクを入れ、連絡先、商品の注文先などを明確にすることも大切です。
これから仕事にしたいことでも、SNS投稿をきっかけに注目され、仕事にできる可能性があります。きれいで目を引く写真、分かりやすい説明などを心がけ、関連ハッシュタグ(#)を付けて多くの人に見てもらいましょう。同業者や関連アカウントをフォローし、交流することでも自分の名前や作品は広がっていくはずです。成功している同業者のアカウントなどから、SNS運用のこつを学び取っていってください。
◎誹謗中傷・差別発言・誤爆に注意
仕事で運用する場合、個人で運用するよりも注目されやすくなります。発言内容によっては炎上につながるリスクもあります。普段以上に誹謗(ひぼう)中傷、差別発言などは避け、他人が見て不快になる投稿は慎むべきでしょう。
プライベート用と仕事用の二つのアカウントを利用する場合、間違って違うアカウントで投稿してしまういわゆる「誤爆」のリスクも高くなります。アカウントごとにアプリやブラウザーを使い分けるとリスクが減らせるので参考にしてください。
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト
高橋 暁子(たかはし あきこ)
SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK「あさイチ」「クローズアップ現代」などテレビ出演多数。SNS関連の著書は20冊以上。