ほっと一息
2026.04.17
お天気カレンダー
JA広報通信2026年4月号
気象予報士●檜山靖洋
イラスト:とよだ時
栗花落
栗の花は、5月から6月ごろに咲きます。クリーム色で細長い穂状の花が咲きだすと、栗の木全体がかすみがかったようになり、独特な青臭いような香りが漂います。5月の後半には、梅雨の走りといえるような、ぐずついた天気が続くこともあります。本格的に梅雨が近づいてくると、空気が湿気を多く帯び始めるので、より香りが漂いやすくなり、梅雨が近いことを実感します。
栗の花が落ち始める頃、空気はさらにしっとりと重くなり、いよいよ梅雨入りが近くなります。
「栗花落」という言葉があります。「栗花落」に、仮名を当てると「つゆり」です。つまり、栗の花が落ちる頃に梅雨入りするということです。日本語は、自然の変化を言葉に閉じ込めてきたのですね。
天気図を見たり、気象庁からのお知らせを見たりする前に、栗の花が静かに落ちることで、梅雨入りの時期をそっと教えてくれるかもしれませんね。


気象予報士・防災士
檜山 靖洋(ひやま やすひろ)
1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。


