ほっと一息
2026.02.20
ムダなく、楽しく! 食品ロス削減 買い物術
JA広報通信2026年2月号
イラスト:小林裕美子
参考資料:消費者庁「食品ロス削減ガイドブック」「食品お片付け・お買い物マニュアル」
ついつい食品を買い過ぎてしまったり、気付けば賞味期限が過ぎていたり――。
毎日の暮らしには、食品ロスが生まれる落とし穴が多くあります。
ちょっとした工夫で、楽しく食品ロスを削減できる買い物術を身に付けましょう。

買い物準備編
食品ロス削減は買い物前が勝負!
まずは冷蔵庫などの中身をチェック!
家の中のどこにどんな食品があるかを把握しましょう。必要な食材が明確になると、買い過ぎなどによる廃棄を減らすことができます。

POINT
家族の1週間の予定はどうか。外食などする予定はあるか
POINT
買い置きしてあった食品が冷蔵庫や食品棚に眠っていないか
POINT
食品の消費期限・賞味期限はいつまでか
POINT
今ある食材も活用しながら、1週間で使い切る献立を考えておく
POINT
メモ書きの代わりにスマートフォンなどで撮影してもOK
消費期限と賞味期限の違い
消費期限 惣菜やパン、弁当など
安全に食べられる期限のこと。消費期限を過ぎたら食べない方が良いので、小まめに消費期限を確認して廃棄を防ぎましょう。
賞味期限 カップ麺や缶詰など
おいしく食べられる期限のこと。賞味期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。廃棄する前に、色やにおいなどを確認し、まだ食べられるか判断しましょう。
どちらも未開封の状態で表示通りに保存した場合の期限です。開封後は期限にかかわらず早めに食べ切り食品ロスを防ぎましょう。
空腹時は買い物を避けよう
空腹時の買い物では、最大で1・6倍以上出費が増えたという研究結果もあります※。空腹時を避けて買い過ぎを防ぎましょう。
※米国ミネソタ大学の研究結果より
食品ロスの半数は私たちの家庭から
食品ロスとは、本来食べられるのに廃棄されてしまう食品のことです。日本では年間464万tの食品ロスがあり(令和5年度)、うち半数は食べ残しや消費期限または賞味期限切れ、過剰除去などの「家庭での食品ロス」とされています。
家庭系食品ロス50.2% 233万トン
事業系食品ロス49.8% 231万トン
一人当たり年間37kgの食品ロスが出ています
企業も取り組む食品ロス削減 3分の1ルールの見直し
新鮮な食品を届けるため、メーカーや卸売業者と小売店との間で賞味期間を3等分し、その期間内に納品する「3分の1ルール」という商習慣があります。この期限を過ぎると賞味期限内でも廃棄される恐れがあるため、現在は見直しを進めている企業もあります。
買い物編
買い物上手になるコツ
買い物メモなどを見ていつ食べるのか考えながら、必要な分だけ食品を購入しましょう。メモにない食品は本当に食べ切れるかを考えてから買うかどうか決めるようにして、食べる予定のないまとめ売り商品や特売品などの衝動買いは控えましょう。
すぐに食べる商品は「てまえどり」
できるだけ賞味期限が長い物を買おうと、棚の奥から商品を取ってしまうことがありませんか? これは賞味期限が近い商品の売れ残りや廃棄を促すことにつながります。すぐ使う食品であれば、棚の手前の賞味期限が近い物から取りましょう。
季節限定の食品は予約購入しよう
うなぎ、クリスマスケーキ、恵方巻きなどの季節商品は売れ残ってしまうと廃棄されてしまうことも。それを防ぐために、季節商品の完全予約制を取り入れる企業も増えています。家族や友人と食べ切れるサイズの物を予約して購入しましょう。

家庭ではどんな食品が捨てられているの?
捨てられてしまう食材
1位 ご飯・パンなどの主食
2位 野菜類
3位 おかず(肉や魚などの主菜)
捨てられてしまう理由
1位 食べ切れなかった
2位 傷んでしまった
3位 消費・賞味期限切れ
監修者より
野菜は水分量が多く腐りやすいため、家庭で食品ロスになりがちです。これを防ぐためには適量を買うこと、適切な場所に保管すること、市販の野菜保存袋を活用することが大切です。農家の人と野菜に敬意を払いましょう。
保管編
上手に保管しておいしく食べよう
冷蔵庫が満杯だと、冷気が循環せずきちんと冷えない場合があり、食品が傷みやすくなります。冷蔵庫の容量の7割程度を目安に保管しましょう。
POINT
同じ食品が多いときは消費期限や賞味期限が近いものを手前に
POINT
詰め過ぎずスペースを空けておく
POINT
作り置きは中身が見える容器で保管
POINT
冷凍庫は縦収納で探しやすく
※冷凍庫は隙間なく詰めると食品同士が保冷剤のような役割を果たし冷却効率が高まります。
POINT
週に1度は冷蔵庫のお掃除デーを作る
POINT
使いかけはクリップで留め目立つところへ
POINT
食品ごとに定位置を決める

食べ切れない場合はフードドライブなどに
家庭で食べ切れなくなった食品は、フードドライブを通して支援を必要とする方々に届けるフードバンクや子ども食堂などに寄付するのも食品ロスを削減する方法の一つです。JAでもこれらの活動に取り組んでいます。
監修:井出留美

農産物を作るために農家は命を費やして働いています。また、さばかれた家畜の肉が捨てられてしまったら彼らは二度死ぬことになります。食べ物は命の結集です。大切に食べましょう。


