ほっと一息

ほっと一息

2026.01.29

今さら聞けない 正しい磨き方 いつまでも自分の歯でおいしく食べたい! 歯磨きのキホン

JA広報通信2026年1月号

監修:神奈川歯科大学 特任教授 荒川浩久  

協力:公益財団法人 ライオン歯科衛生研究所 https://www.lion-dent-health.or.jp/ 

イラスト:出口由加子

 

好きなものをおいしく味わえるのは元気な歯があってこそ。そのために日々の歯磨きは欠かせません。
でもその磨き方、自己流だったりしませんか。あらためて歯磨きの基本を学びましょう!

歯ブラシとの相性考えたことありますか?

 

 歯ブラシは、歯の大きさや歯並びに応じて「レギュラー」「コンパクト」「ワイド」などから選びましょう。「レギュラー」は一般的な大きさで、「コンパクト」は奥歯などを磨くのに適しています。「ワイド」は広い範囲を効率的に磨きたい場合に使います。歯茎が弱い人、歯肉炎などで歯茎から出血しやすい方は、「やわらかめ」で優しくブラッシングしてください。

 

交換の目安は1カ月に1本!

長く使用して毛先が開いた歯ブラシは、汚れ落ちが悪くなります。

 

歯ブラシの例

①刷掃面がストレートの一般的な歯ブラシ。
②毛先が極細毛の歯ブラシ。歯と歯茎の境目にたまりやすいプラークの除去に。
③磨き残しにピンポイントで毛先が届きやすいワンタフトブラシ。

①で全体を磨き、②③を組み合わせるとより効果的

歯ブラシをどう握る?

 歯ブラシは磨く場所によって持ちやすい握り方で磨きましょう。力が入り過ぎてしまう場合は、鉛筆を持つような持ち方で、毛先が広がらない程度の力加減で磨くようにしましょう。

 

ペングリップ

ペンを持つような握り方です。歯ブラシの動きがスムーズになり、手首を使って小刻みに動かせるため、磨きたい部分にピンポイントでアプローチできます。

 

 

パームグリップ

安定した握りで、力を入れやすいのが特徴です。ただし、力を入れ過ぎると歯茎を傷める可能性があるため、毛先が広がらないように注意しながら磨きましょう。

 

 

歯磨き剤はどのくらい付ければいいの?

 

 歯磨き剤には、汚れを除去しやすくするだけでなく、付きにくくする働きがあります。大人の場合は歯ブラシに1・5~2cm程度(約1g)付けるのが適量です。薬用成分を口の中にとどめるため、大人の場合うがいは1回、少量の水(15ml程度)で行うと効果的です。

 

 

歯磨きのタイミングは?

寝る前に磨く

 寝ている間は唾液の分泌が少なくなり、お口の中の汚れを洗い流す自浄作用が低下するため、細菌が繁殖しやすくなります。就寝前の歯磨きは特に丁寧に必ず行いましょう。

 

 

食べたら磨く

 食事やおやつの後などは、プラーク中の細菌が糖分を代謝して酸を作ります。食後、間もなくするとプラークに覆われた歯の表面は、カルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す酸性状態になります。唾液の働きで元の中性状態に戻るには40分ほどかかり、その間ミネラルが溶けやすい状態が続きます。酸性状態が長く続くとむし歯になる可能性が高まります。

歯磨きの最大の目的はプラーク(歯垢)を落とすこと!

 歯に付着するプラークは生きた細菌の塊で、むし歯・歯周病などの原因になりますが、歯と同じような乳白色をしているため、磨き残しやすいです。プラークは水に溶けにくく、歯の表面に粘着しているため、うがいだけでは取り除くことができません。歯磨きによってプラークを取り除き、むし歯や歯周病などにならないようにすることが大切です。

 

笑顔に映える白い歯に歯磨きの達人になろう!

プラークはこんな場所にたまりがち

 「歯と歯の間」「歯と歯茎の境目」「かみ合わせの面」はプラークが付きやすい所です。これらの部位に歯ブラシの毛先が届くように意識して磨きましょう。

 

 

歯磨きのPOINT

●歯の表側、裏側、かみ合わせの面を分けて磨きましょう。
●磨き残しをしないように、順番を決めて磨きましょう。
●歯と歯の間のプラークは歯間清掃用具(デンタルフロス、歯間ブラシ)を併用すると効果的です。

歯間ブラシ

 

デンタルフロス

 

 

力の入れ過ぎは禁物きれいに磨くための三つのポイント

 歯磨きは「毛先の当て方」「力加減」「動かし方」の3つのポイントを意識しながら磨きましょう。また、プラークは粘着性が高いので、1カ所20回以上磨くようにしましょう。

 

 

毛先の当て方

毛先を歯面(歯と歯肉の境目、歯と歯の間)にきちんと当てる。

 

 

 

力加減

毛先が広がらない程度の軽い力(150~200g程度)で磨く。

 

 

動かし方

小刻みに動かす。5~10mmを目安に1、2歯ずつ磨く。

 

 

隅々まで上手に磨くブラッシングテクニック

かみ合わせ

かみ合わせの面は奥から前に歯ブラシを動かして磨きましょう。

 

 

前歯の裏側

前歯の並びは丸くカーブしているので歯ブラシを横にするだけでは当たらない部分があります。

 

POINT
歯ブラシを縦にして「つま先」や「かかと」を上手に使いましょう。

 

 

でこぼこ歯並び

歯ブラシを横から当てるだけではへこんでいる歯に毛先が当たりません。

 

POINT
でこぼこしている歯1本1本に歯ブラシを縦に当てて毛先を上下に細かく動かして磨きましょう。

 

 

背の低い歯

背の低い歯には歯ブラシの毛先が届きません。

 

POINT
歯ブラシを斜め横から入れて、細かく動かして磨きましょう。