きくちのまんま新聞
2025.11.22
誕生から出荷まで 高校生が手がけた豚肉販売 菊農畜産科学科中家畜専攻
熊本県立菊池農業高等学校畜産科学科中家畜専攻の生徒さんたちは、豚の生命誕生から出荷までを手掛けた「豚肉」の試食販売会で、悲しい気持ちとうれしい気持ちを交差させ、更なる学びと研究意欲を燃やします。

菊池農業高等学校畜産科学科では、1・2年生で家畜の飼育・管理・繁殖など中家畜全般を学び、3年生で好きな専門部門へと進みます。中村さんは、動物が好きで入学したものの、豚の管理も豚肉も苦手でした。しかし、学びを進めるうちに豚が好きになり、3年生で豚を専攻。精液採取から人工授精をし、命を誕生させたときにとても感動し、更に好きになっていったといいます。

中村さんは「大切に育てた豚をおいしく食べてもらい、いただいた命を大切にしてほしいです。販売会で試食したお客さんが、おいしい、おいしかったからまた買いにきた、という言葉がうれしいです」と話しました。将来は、「大学でもっと学び、農業高校の教師になりたいです」と夢を語られていました。

豚の精液採取から繁殖管理を生徒たちの手で行うのは熊本県内の高校で唯一同校だけ。エサにもこだわり食品廃棄物(food waste)食品ロス(food loos)のパンや豆腐粕、あられ、環境にやさしいエコフィード(リサイクル飼料を与える)。3年生が種付け、分娩介助を行い約半年肥育してできた豚を「WL豚(うるとん)」として、畜産流通センターで食肉用に処理して販売します。

試食販売会は2024年から始め、今年は4月にゆめタウンはません、10月に合志物産館「志来彩菜」で開きました。
生徒たちは「かわいい子ブタが成長し、肉となり販売されるのは、悲しい気持ちとうれしい気持ちで複雑な気持ち。でもおいしいと言ってもらえるとうれしい」と話しました。


