ほっと一息
2025.11.08
ご飯をおいしく楽しもう 余りご飯で「パラパラチャーハン」や焼きおむすび
JA広報通信2025年11月号
米・食味鑑定士/お米ライター●柏木智帆
余ったご飯を利用した、お薦めのアレンジ料理を紹介します。
まずは、お米のでんぷん特性を生かした「パラパラチャーハン」です。
ご飯を隙間ができるようにバットに広げ、ラップをふわりとかけて冷蔵庫で寝かせます。1日たったらご飯をひっくり返して、冷蔵庫でもう1日。すると、ご飯がパラパラとした状態になります。
生米は消化しにくい「生でんぷん(ベータでんぷん)」の状態ですが、吸水させて熱を加えることで、でんぷんがのり状になって消化しやすい「糊(こ)化でんぷん(アルファでんぷん)」になります。つまり、ご飯です。
これを冷蔵庫で冷やすことで、でんぷんが再びベータ化するため、粘り気がなくなるのです。
このご飯を丁寧にほぐしたら、強火でさっと炒めて再びアルファ化させると、ご飯の粒と粒の間に空気感のある、パラパラとした軽やかな食感のチャーハンが完成するというわけです。
この方法ならば、ジャスミンライスなど海外の長粒種のお米を使うことなく、粘りのある国産コシヒカリなどでもパラパラチャーハンを作ることができます。
また、でんぷん特性を利用した「焼きおむすび」もお薦めです。
炊きたてご飯をおむすびにして、粗熱が取れたらラップをして冷蔵庫へ。食べるときはグリルなどを使って焼きます。うっすらと焦げ目が付いたらしょうゆを塗り、再び軽く焼いて完成です。
炊きたてご飯で作ったおむすびを焼くと崩壊しがちですが、ご飯が冷えてでんぷんがベータ化することによって、おむすびの形状を保ちやすくなります。
普段の軽食や子どものおやつにもお薦めです。

でんぷん特性を生かしたパラパラチャーハン


