ほっと一息

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2025.09.10

おいしく食べて美しく

JA広報通信2025年9月号

栄養士●吉田理江

 

秋の味覚で美しく健康な体づくり

 

 秋になると、旬のおいしい食材が豊富に出回り、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。しかし、食べ方を工夫することで健康的な体づくりができます。今回は、秋の美しく健康な体づくりにお薦めの食材を三つご紹介します。
■ キノコ類
 秋の代表的な食材であるキノコ類は、低カロリーでありながら栄養価が高く、健康的な体づくりに最適です。キノコに含まれる豊富な食物繊維は、便秘解消に役立ちます。また、ベータグルカンという成分が免疫細胞を活性化させ、風邪などの感染症から体を守る働きがあるため、寒い時期は積極的に取ると良いでしょう。タラとキノコをホイルで包み、トースターで焼くとおいしく満足感のある主菜になります。
■ 玄米
 玄米は白米と比べてビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、エネルギー代謝を活発にし、疲労回復をサポートします。特にビタミンB1は糖質の代謝に不可欠です。食べた炭水化物を効率良くエネルギーに変換します。パン粉の代わりに炊いた玄米をつなぎとしてハンバーグの種に混ぜ込むと、かさ増しになるだけではなく食物繊維も取れます。
■ 柿
 秋の味覚である柿には、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは肌の健康維持にも欠かせません。また、柿に含まれるタンニンには抗酸化作用があり、美肌づくりにも役立ちます。若々しい肌を保ちたい方にはお薦めです。そして、体内の余分な塩分を排出する働きがあるカリウムも豊富に含まれています。むくみの解消にも役立つので、食べ過ぎた翌日の間食にお薦めです。ぽっこりおなかが気になるときは、柿とヨーグルトを混ぜておやつに食べると良いでしょう。
 秋の豊かな食材を上手に活用することで、おいしく食べながら美しく健康的な体づくりをしたいですね。

 

栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。