ほっと一息

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2025.06.02

国際協同組合年

JA広報通信2025年6月号

●2025国際協同組合年全国実行委員会事務局

協同組合の定義

 

 国際協同組合同盟(ICA)では、1995年に開催された100周年記念大会・全体総会で「協同組合のアイデンティティーに関するICA声明」を採択しました。
 この声明でICAは協同組合らしさ・協同組合の特質を明らかにするとともに、「協同組合の定義(協同組合とは何か)」「価値(協同組合が大切にする理念や考え方)」「原則(価値を実践するための指針)」を定めました。

 

■ 協同組合では人が組織の基本
 協同組合の定義では、協同組合は人々(組合員)の自治的な組織であり、自発的に手を結んだ人々が共同で所有し民主的に管理する事業体を通じて、共通の経済的、社会的、文化的ニーズと願いをかなえることを目的とすると定めています。
 自治的な組織とは、政府や私企業から独立した組織であることを示しています。また人々の組織であるとは、協同組合は自発的に手を結んだ人々が組織の基本であることを意味し、資本を中心とする株式会社とは根本的に異なることを示しています。協同組合は共同で所有し民主的に管理する事業体ですので、組合員は出資金の額にかかわらず1人1票の議決権を持ち、運営に関わります。

 

■ 事業を通じて組合員のニーズや願いをかなえる
 共通の経済的、社会的、文化的ニーズと願いをかなえるという協同組合の目的は、利益を上げ株主に分配するという株式会社の目的や社会全体に貢献するという特定非営利活動法人(NPO法人)の目的とは異なります。
 協同組合は、事業を通じて組合員のニーズや願いをかなえる組織であり、この点で事業を伴わない運動団体とも異なります。
 一方、事業体であるということは、市場で活動することを意味しますので、協同組合は効率的かつ効果的に事業を行い、組合員に貢献することが必要となります。

 

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日本協同組合連携機構