ほっと一息

ほっと一息

2025.05.15

お天気カレンダー

JA広報通信2025年5月号

気象予報士●檜山靖洋

いろいろな梅雨入り

 

 梅雨入りは、沖縄、九州、四国……関東甲信、東北と、南から順番にするのが平均的です。
 ところが、年によっては太平洋高気圧が急に強まり、梅雨前線が一気に北上し、そこから南下することもあります。2019年は、九州南部が梅雨入りした後、東海、関東甲信、北陸、東北と続き、遅れて、九州北部、中国、四国、近畿が梅雨入りしました。1963年は、東海、関東甲信が5月前半に梅雨入りし、その後中国、九州、東北と続きました。梅雨入りの順番もバラバラで、5月の前半から天気がぐずついていたことにも驚きます。

 

 近年は、梅雨入り後も数日雨が続いた後、晴天が1週間程度続くなど、めりはりのある天候になることが多く、梅雨入りや梅雨明けの判断も難しくなっています。
 今年の梅雨はどのようになるのでしょうか。いずれにしても梅雨入りの発表は大雨の季節に入った合図です。災害への備えを確認しましょう。

 

 

参考:気象庁ホームページ 「昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値)」

 

 

 

 

気象予報士・防災士
檜山 靖洋(ひやま やすひろ)

 


1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。