ほっと一息
2025.05.01
国際協同組合年
JA広報通信2025年5月号
●2025国際協同組合年全国実行委員会事務局
世界の協同組合
JAや生協などの「協同組合」は世界中にあります。世界の協同組合の連合組織である「国際協同組合同盟」(ICA)には103カ国299団体(2024年4月現在)の協同組合組織が加盟し、その組合員総数は10億人を超えます。国による制度の違いはありますが、それぞれの協同組合は、協同組合の世界共通ルール「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」にのっとった運営を行っています。
協同組合の多くは19世紀半ばの欧州各地で誕生しました。いずれも産業革命が進展し、資本家と労働者という階級格差、都市と農村という地域格差が生まれる中で、一人一人では弱い立場の人々が連帯してより良い生活や仕事を求め、各種の協同組合が組織されました。
■ 各国の特徴
各国の特徴をご紹介します。
◯スイス……二つの生協で食品小売りの70%超のシェアがあります。
◯ニュージーランド……酪農協同組合は同国の輸出額の25%を占めるほどの影響力があります。
◯スペイン……バスク地方では労働者協同組合が地域経済を支え、協同組合が工業生産から小売り、金融、教育まで運営しています。
◯イタリア・韓国……大規模な生協や農協と並び、地域の課題解決のために小規模な協同組合が活動し、公共的な事業や障がい者、移民、元受刑者などの人々の雇用創出の場にもなっています。
◯ドイツ……地域住民が自然エネルギーを利用した電力協同組合を立ち上げ、エネルギーの地産地消を行っています。
◯英国……サポーターが組合員の協同組合形式のサッカーチームや、地域住民が組合員のパブを運営しています。
25年は国連が定めた国際協同組合年です。世界の協同組合と交流・連携しながら日本の協同組合も持続可能でより良い世界を築くために貢献することが求められています。
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日本協同組合連携機構