ほっと一息

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2025.04.01

なくそう食品ロス

JA広報通信2025年4月号

食品ロス問題ジャーナリスト●井出留美

ごみゼロの日

 5月30日はごみゼロの日。5(ご)3(み)0(ゼロ)の語呂合わせです。
 世界には、ごみをゼロにしようという「ゼロ・ウェイスト」政策があります。イタリアでは国内300以上の自治体が「ゼロ・ウェイスト」を宣言し、日本でも、徳島県上勝(かみかつ)町、福岡県大木町、熊本県水俣市、奈良県斑鳩(いかるが)町、福岡県みやま市の五つの自治体が宣言しています。
 日本には、ごみは燃やせば済むという考え方があります。世界の焼却炉の半分以上が日本にあるというデータもあります。ごみ焼却率も約80%と、OECD(経済協力開発機構)加盟国でワースト1位です。
 「国土面積が狭いから仕方がない」という意見がありますが、日本の国土面積の4分の1しかない韓国は、ごみ焼却率が日本の半分以下です。韓国は、生ごみ分別と資源化に取り組み、1996年には2・6%しかなかった生ごみリサイクル率を、今では98%以上まで上昇させ、世界から注目を浴びています。
 日本の一般廃棄物処理費は年間2兆1519億円です(環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)」より)。これは私たちが納めた税金から支払われています。ごみを減らせばそのお金を教育や福祉に使えるのではないでしょうか。
 では、どうしたらごみが減らせるのでしょうか。それは食品ロスを減らすことです。生ごみは重さの80%以上が水です。重くて燃えにくいものを、膨大なエネルギーとコストをかけて燃やすのは資源もお金ももったいないですね。
 食品ロスを減らすためには買い物前が勝負です。①家の在庫を確認し、買い物リストを作ること②おなかを落ち着かせてから買い物へ行くことが大切です。おなかがすいていると何でもおいしそうに見えます。空腹時は64%も無駄買いが増えてしまうそうです。
 食品ロスを減らしてごみゼロを実現しましょう。

 

 

食品ロス問題ジャーナリスト
井出 留美(いで るみ)
株式会社office3.11代表取締役。博士(栄養学/女子栄養大学大学院)修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。『食べものが足りない!』『SDGs時代の食べ方』『捨てないパン屋の挑戦』など著書多数。