ほっと一息

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2025.02.21

おいしく食べて美しく

JA広報通信2025年2月号

栄養士●吉田理江

食べて春の肌荒れ対策

 寒さが和らぎ過ごしやすい季節になりました。しかし、かゆみなどの肌荒れの症状でお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。皮膚のバリア機能を高めると肌荒れの症状を和らげることができます。今回は肌荒れ対策にお薦めの栄養素を二つお伝えします。

 

■ ビタミンE
 ナバナ、ナッツ、オリーブ油などに含まれるビタミンEには、抗炎症作用があるため、肌荒れ予防にお薦めの栄養素です。また、紫外線や花粉などの外的刺激から肌を守り、バリア機能を安定させる働きがあります。ビタミンEは、別名「若返りビタミン」とも呼ばれるほど、美しい肌をつくるのに必要な栄養素です。不足すると肌の新陳代謝の乱れや血行不良を引き起こし、染み・しわなどの原因となります。お勧めの食べ方は、オリーブ油とナバナの炒め物です。ナバナに含まれるベータカロテンは、油と一緒に取ると吸収されやすくなります。ベータカロテンは、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあるビタミンAに体内で変化するため、花粉による肌荒れ予防効果が期待できるでしょう。

 

■ ビタミンC
 イチゴ、新ジャガイモ、ブロッコリーなどに含まれるビタミンCは、肌の健康を保つために欠かせない栄養素です。肌のバリア機能をサポートする働きがあるため、肌の水分保持能力が高まり肌荒れ予防効果が期待できます。水溶性であるビタミンCは、熱に弱く水に溶けやすい性質があるため、加熱をせずに生で食べるのがお勧めです。しかし、ジャガイモに含まれるビタミンCは、でんぷんに包まれているため、熱に強く壊れにくい性質があります。オリーブ油で炒めるとビタミンEとビタミンCが一緒に取れるのでお勧めです。
 おいしく食べながら肌荒れ対策をしたいですね。

 

栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。