ほっと一息
2024.01.02
私の食育日記
JA広報通信2025年1月号
食育インストラクター●岡村麻純
チーズとおいしく付き合おう
娘はチーズが大好きです。どんな料理も、チーズをトッピングすれば好き嫌いなく食べられるほどのチーズ好き。牛丼やサラダ、苦手なカレーもチーズをかければおいしく食べられます。チーズは牛乳を発酵させて作られますが、牛乳の栄養がぎゅっと凝縮されていて、タンパク質に脂質、カルシウム、ミネラル、ビタミンと栄養満点。牛乳が苦手な子にも、ぜひ食べてほしい一品です。そんなわけでわが家には、さまざまなチーズが常備されています。
チーズは大きく分けてナチュラルチーズとプロセスチーズがあります。子どもたちがよく口にする給食のチーズや三角形のチーズ、四角く薄いとろけるチーズなどはプロセスチーズです。プロセスチーズはチーズの熟成に使われる乳酸菌を加熱して殺菌しているため、保存性が高く、長く保存しても味に変化がありません。一方、ピザ用チーズやカマンベールチーズなどのナチュラルチーズは乳酸菌が活性化した状態のため、保存とともに味、風味も変わっていきます。ピザ用チーズをプロセスチーズと同じように保存していたらすごい臭いになってしまった、そんな経験はありませんか。ナチュラルチーズとプロセスチーズは保存性が大きく違うため、しっかりと確認して利用することが大切です。
また、ピザ用などのナチュラルチーズには加熱専用のものがあります。食中毒を引き起こすリステリア菌が付着する可能性がありますが、加熱することで死滅するためです。最近では同じタイプのチーズでも生で食べられるものも出ていますので、用途に合わせて確認してからの調理が必要です。
わが家では、ピザ用チーズをピザトーストにしたり、クリームチーズをパンに塗ったり、生で食べられるチーズをサラダにトッピングしたり、忙しい日はプロセスチーズをプラス1品にしたり、特に栄養が偏りがちな朝食にチーズが活躍してくれています。チーズそれぞれの特徴を理解して、料理の味と栄養アップに大活躍してもらいたいと思います。
岡村 麻純(おかむら ますみ)
食育インストラクター
お茶の水女子大学食物科学講座卒業
大学では食育をテーマに研究
男女3児の母