きくちのまんま新聞

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日本農業新聞を通じてつながり交流 菊農SDGs班とコンポストフレンズ

竹林問題の解決に向けた「竹資源化プロジェクト」に取り組む県立菊池農業高校SDGs班が、林野庁と公益社団法人国土緑化推進機構主催の第3回森林づくり全国推進会議で会長賞を受賞ししました。

 

 

このプロジェクトは5年前から始まり、後輩へと受け継がれています。その活動の一つである「竹チップ使用段ボールコンポスト」は、放棄竹林から切り出した竹を砕き、コンポストの資材として活用。家庭生ゴミの堆肥化や脱炭素社会の実現に向けて普及活動に取り組んでいます。JA菊池女性部や企画広報課と連携し、広がりを見せています。

 

 

 そんな中、同班の生徒らは10月9日、同賞の表彰式と活動発表のために東京都新木場の木材会館を訪れました。これを機に日本農業新聞でも紹介された東京都稲城市にあるコンポストフレンズを訪ね、代表の西川美和子さんと交流しました。

 

 

コンポストフレンズは、家庭生ゴミを堆肥化するコンポスト資材の販売や都内で定期的に講習会を開いています。同校生徒らは毎日、日本農業新聞で竹資源プロジェクトに関係する記事をチャックしていました。2024年8月6日に掲載されたコンポストフレンズの記事も読んでおり、東京に行くタイミングに合わせてアポを取り、訪問が実現。活動を始めたきっかけや内容、それぞれのコンポスト資材の説明など、互いの活動について意見交換を行いました。

 

 

西川さんは、「遙々熊本から、また、表彰式に併せて訪れてくれて嬉しい。高校生が環境について考え、行動していることに感心した。竹チップは生ゴミの堆肥化に有効な資源である。竹林問題の解決のためにも高校生の竹資源プロジェクトを応援したい」とエールを送りました。

 

 

農業科2年の渡辺悠愼さんは「コンポストフレンズでは、廃棄される木箱を使ったコンポスト容器(キエーロ)なども取り扱っておられて、今後の活動の参考になった」と話し、同2年の村上遥(むらかみ はる)さんは、「環境問題の現状やコンポストの進め方などを紙芝居形式でわかりやすく説明されており、講習会の進め方などに取り入れたい」と、この交流を通して今後の活動に意欲を見せました。

 

 

引率した岩坂大輔教諭は「地域は違っても同じ思いで活動されてる方との交流を通して、生徒らは自信と勇気をもらえたようだ。お忙しい中に生徒のために時間を作っていただいた西川さんに感謝し、今後も持続可能な地域社会づくりに向けて生徒たちと活動を進めていきたい」と笑顔でした。