ほっと一息
2024.11.14
おいしく食べて美しく
JA広報通信2024年11月号
栄養士●吉田理江
食べ物で冬の風邪予防
寒い今の時期は、空気が乾燥しやすいため鼻や喉などの粘膜が弱くなり、風邪を引きやすくなります。また、気温と湿度が低い冬は、ウイルスが活動しやすくなります。今回は、風邪予防にお薦めの栄養素三つをお伝えします。
■ タンパク質
タンパク質は、筋肉・ホルモン・免疫物質などの材料になります。ウイルスに対抗する免疫物質を作るためには、材料となる肉、魚、卵、乳製品、大豆製品に含まれるタンパク質が必要です。不足すると免疫機能の低下などが起こるだけではなく、筋肉が減少し冷え性の原因にもなるため、毎食取るようにしましょう。しかし、過剰に取ると余剰分は、尿と一緒に排出されるため、毎食、手のひらに乗るくらいが目安量になります。料理が苦手な方は、コンビニで購入できる、ゆで卵や豆乳などを活用すると良いでしょう。
■ ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や目などの健康を守るだけでなく、ウイルスが侵入してくる鼻や喉の粘膜を丈夫にする働きがあります。ニンジン、ホウレンソウなどに含まれるビタミンAは、皮膚の乾燥を防ぐ働きもあるため、美肌づくりにも欠かせない栄養素です。脂溶性ビタミンのビタミンAは、油と一緒に取ると体内への吸収率が高まります。抗酸化作用を持つビタミンEが含まれる米油で、緑黄色野菜を炒めて食べると良いでしょう。
■ ビタミンC
ビタミンCには、白血球の働きを強化し、免疫機能を活性化する働きがあります。しかし、果物、野菜に含まれるビタミンCは、過剰に摂取しても余剰分は尿から排せつされてしまうため、小まめに取るようにしましょう。食後にビタミンCが多く含まれるミカンなどの果物を食べたり、料理にレモン汁を使用すると手軽にビタミンCが取れます。
おいしく食べて風邪予防をしたいですね。
栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。