ほっと一息

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2024.10.29

おいしく食べて美しく 実りの秋を楽しみながら健康な体づくり

JA広報通信2024年10月号

栄養士●吉田理江

実りの秋を楽しみながら健康な体づくり

 

食欲の秋といわれるように、四季の中でもおいしい食べ物が増える季節です。ついつい食べ過ぎて体重の増加が気になる方もいらっしゃるでしょう。今回は、おいしく食べながら健康な体づくりができるお薦めの栄養素を二つお伝えします。

 

■ タンパク質
 肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などに含まれるタンパク質は、筋肉、皮膚、体の細胞などの材料になる重要な栄養素です。芋・栗・新米などがおいしい季節ですが、タンパク質が不足すると食欲が増進する恐れがあります。タンパク質をしっかり取ると、満腹ホルモン(コレシストキニン)が、食欲抑制ホルモン(レプチン)の分泌を高めるためです。タンパク質の1日の推奨量は、「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省・2020年版)によると、18歳以上で男性は65g、女性は50g。毎食手のひら分くらいの量を食べると良いでしょう。旬のサンマをかば焼きにすると新米と一緒においしく食べられます。忙しい朝は、ヨーグルト・ゆで卵を食べると良いでしょう。

 

 

■ ビタミンB6
 カツオ・マグロ・サンマ・玄米・ニンニクなどに含まれるビタミンB6は、タンパク質の代謝に関わる栄養素です。食べたものを代謝できると、体重が増えにくいので秋の味覚をおいしく楽しく食べられます。神経や皮膚を正常に保つ働きもあるため、美しい肌になりたい人は意識して取ると良いでしょう。料理が苦手な方は、魚の缶詰を利用すると手軽に取れます。ニンニクを炒め物に活用したり、カツオにのせて食べるのもお薦めです。
 食べないダイエットは、体調不良を招きます。食事を抜くと栄養不足になり、基礎代謝が低下して太りやすくなるため、3食しっかり食べるようにしましょう。

 

 

 

栄養士・ダイエットコーチ
吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。