ほっと一息

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2024.08.17

日本の「農」と「食」を学ぶ ピーマン

JA広報通信2024年6月号

●日本農業検定事務局

 

 ピーマンはトウガラシの甘味種を改良したもので、最も一般的なのは薄肉の中型種を緑色の未熟なまま収穫したものです。薄肉中型種も完熟すると赤色となり、独特の香りが和らぎ、甘みも強くなります。

 

問題 トウガラシとシシトウガラシ(以下シシトウ)についての説明で、間違っているものは次のうちどれですか。

(1)トウガラシの甘味種を改良したものがピーマンで、パプリカはピーマンの厚肉大型種の一つである。
(2)トウガラシとシシトウは、江戸時代に盛んに栽培されていた作物である。
(3)トウガラシとシシトウは同じ仲間で、辛味種であるトウガラシに対して、シシトウは辛みのない甘味種である。
(4)シシトウは辛みが出ることがあるが、同じ仲間のピーマンではこのような現象は起こらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:正解は(2)です。

解説:日本においてトウガラシは、ピーマンより古くから栽培されていた野菜で、江戸時代には盛んに栽培されていました。それに対してピーマンやシシトウは、明治時代に入って日本に伝わり、第2次世界大戦後に一般に広まりました。
 トウガラシとシシトウは同じ仲間で、トウガラシが辛味種であるのに対し、シシトウは辛みのない甘味種です。しかし、シシトウにも辛みが混じることもあります。なお、甘味種のピーマンではこのような現象は起こりません。
 パプリカはピーマンの厚肉大型種の一つで、果実が立方体に近いベル系と呼ばれるタイプの完熟果です。色のバリエーションが豊富で、赤や黄色、オレンジの他に黒や紫色のものもあります。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(122ページ)より

 


カラフルな大型種のパプリカ

 

 

 


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