ほっと一息

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2023.08.09

日本の「農」と「食」を学ぶ スイカ

JA広報通信2023年8月号

●日本農業検定事務局

 

 スイカは大きさによって、最も一般的な5~7kgの大玉スイカ、1・5~3kgの小玉スイカに分けられます。果肉が黄色の黄肉スイカ、果皮が黒い黒皮スイカがあります。スイカの玉直しは果実の直径が10cmくらいのときに行い、着色の薄い部分を上にし、着果後30日ころに果実を反転させ、一様に着色させます。品種にもよりますが、着果後40日ころが収穫の目安です。丸ごとの場合、風通しの良い日陰で2週間ほど保存が可能です。

問題 スイカについての説明で、正しいものは次のうちどれですか。

(1)スイカはウリ科の果菜類で、ウリ科の中では弱い光でも生育する野菜である。
(2)生育適温は 25~32度と高い温度で、夜間も25度を下回らない方が充実した雌花が付く。
(3)スイカは一つの株に雌花と雄花の2種類の花が咲き、親づる、子づる共に、6~8節目に最初の雌花が咲く。
(4)スイカのつる割れ病対策として、ユウガオを台木とした接ぎ木栽培が行われている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答:正解は(4)です。

 

解説:スイカはウリ科の果菜類の中では最も強い光を必要とする野菜です。生育適温は25~32度と高い温度を好みますが、夜間は15~18度に下がる方が充実した雌花が付きます。スイカは一つの株に雌花と雄花と両性花の3種類の花が咲きます。その花の割合は品種や栽培環境で異なります。親づる、子づる共に6〜8節に一つ目の雌花が咲き、以降5〜8節ごとに雌花が咲く習性があります。受粉は人工授粉で午前9時ごろまでに行い、授粉後は雌花の上に葉をかぶせて雨除けにすると良いです。授粉後は名札や案内棒で目印を付けておくと良いでしょう。

『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(114ページ)より


図 授粉の目印と収穫期のスイカ


日本農業検定ホームページ