家庭菜園コーナー
2026.01.19
ベランダでも育てられる みんなのコンテナ菜園 ピーマン
JA広報通信2026年1月号
写真・文:園芸研究家●淡野一郎
写真©ICHIRO AWANO
植え付けは地温15度以上で 霜が降りる頃まで長く収穫できる
トウガラシの仲間のピーマンは熱帯原産で、果菜類の中でも最も温度を欲しがる野菜の一つです。植え付けに適した地温は15度以上で、温暖地ならば5月中~下旬から※。この時期に植え付けるには3月上旬に種まきしますが、発芽適温は25~30度と高いのでヒーターなどを使った加温が必要です。6月中旬に植え付ける場合は4月上旬に種まきし、その後は保温だけで育苗できます。育苗は時間と手間がかかるので、初心者は苗から始めると良いでしょう。
栽培のポイントは、適期に苗を植え、最初の花を摘み、枝数を限定して収穫までに根を張らせ、株をしっかり作ることです。収穫が始まったら、まめに追肥し、土を乾かし過ぎないようにして株の勢いを保ちます。真夏は果実が直射日光で日焼けするので、軒下への移動や遮光ネットで日避けします。
※保温すれば5月上旬も可能。

「翆玉2号」
高温乾燥に強く、果肉は厚く、耐病性で作りやすい
【基本情報】
●分類:ナス科トウガラシ属
●原産地:中米・南米の熱帯地方
●発芽適温(地温):25~30度
●生育適温(気温):昼間25~30度、夜間18~20度
●日当たり:日なた/半日かげ ●好適pH:6.0~7.0
【病害虫情報】
アズキノメイガ(フキノメイガ):幼虫が茎内に食入し、若い茎葉が枯れる。食害孔から針金を差し込んで刺殺する。
タバコガ類:幼虫が果実内へ食入する。食害されると腐るので、果実ごと除去する。微生物のバチルルス・チューリゲンシス(BT)から作られた自然由来の農薬(BT剤)なども有効。
ピーマンの栽培方法
1 種まき

128穴サイズセルトレーに、育苗用の土を入れて深さ10mmのまき穴を開け、2、3粒ずつ種をまく。覆土し、表面をならしたら、しっかり水やりする。出芽までは地温30度を維持する。10日ほどで出芽がそろったら地温は25度にして、日中は30度を超えないようにする。本葉1、2枚の頃に1穴1株になるよう間引く。
2 植え替え

本葉2枚(種まき後約30日)で直径9cmのポリ鉢へ植え替える。このとき、1鉢に肥料(IB化成)1粒を苗に触れない所に施す。さらに20日ほどで直径12cmのポリ鉢へ植え替え、IB化成2粒を同様に施す。
3 植え付け

つぼみが膨らみ始めたら風のない晴れた日に植え付ける。直径39cmのポリ鉢に培養土を入れ、中心に深さ約15cmの植穴を開ける。穴へIB化成約163gを施し、根と肥料が触れないように土を少し入れ、苗を植える。仮支柱を挿してひもで誘引し、水やりする。
ポイント

5月中は保温と防風のために苗の周囲に支柱を4本立て、底を切り抜いたビニール袋で囲み、洗濯ばさみでとめて「あんどん」を作ると効果的。
4 支柱立て・枝整理・摘花

トウガラシの仲間は最初の花芽(C)が付くと、そこで2、3本に枝分かれして(A)、次の葉の所でまた花芽が付いて同じように枝分かれする。
2番花(D)の咲く頃、長さ150cmの支柱を斜めに2、3本立てて茎を誘引する。

誘引する茎以外の枝は放任するか、2、3果付けて摘芯する。
ポイント
1番花(果)やその下のわき芽は早めに摘み採り草勢を高める。
5 収穫
開花後15~25日で収穫する。はさみを使ってへた部分を切り取る。

ポイント
植え付け後60日ほどで化成肥料(NPK各成分8-8-8)約20gを施し、水やりする。以後は2週間おきに同量を施す。
※温暖地を基準に記事を作成しています。



