ほっと一息
2026.01.22
なくそう食品ロス 「ベジブロス」と残り野菜のカレーで食品ロス削減
JA広報通信2025年12月号
食品ロス問題ジャーナリスト●井出留美
1月22日は「カレーの日」です。1982年1月22日、学校給食創立35周年を記念し、全国の小中学校の児童およそ800万人にカレーライスの給食が提供されたそうです。
私は毎週末、カレーを作っています。市販のカレールーは使わず、20種類のスパイスを混ぜたカレー粉を使います。そして、水ではなく「ベジブロス」を使って作ります。
ベジブロスとは野菜だしのこと。タマネギの皮やエダマメのさやなど、調理の過程で出る不要な部分を密閉用袋に集め、冷蔵保存しておきます。深鍋に移し、1Lの水を入れ、30分程度煮出すと出来上がりです。週に1度ベジブロスを作り、搾りかすは家庭用生ごみ処理機で乾かした後、コンポストに入れています。
最近読んだ医学系の論文によれば、カレー粉の主成分ターメリック(ウコン)に含まれるクルクミンという物質は、認知症予防に役立つ説があるそうです。アルツハイマー病の発症メカニズムはいまだ解明されていませんが、アミロイドベータやタウというタンパク質が脳内に異常蓄積することで発症すると考えられています。クルクミンは、このアミロイドベータの蓄積を抑制するとされています。
カレーはいろんな作り方を試しています。最近はカレーで有名な新宿中村屋のチキンカリーのレシピを参考にしています。中村屋のチキンカリーは、インド独立運動に関わったラシュ・ビハリ・ボース氏の秘伝のレシピを受け継いだもので、本場のインド式カレーだそうです。1927年からメニューに登場しており長い歴史があります(『カレーの神髄』河出書房新社)。登場当初は新宿の名物だったそうです。
元のレシピにある野菜はタマネギとジャガイモですが、ナスやパプリカなどを合わせてもいいでしょう。中村屋のレシピではニンジンのすりおろしを入れていますが、冷蔵庫に少しだけ残ってしまった野菜などを使うと、さらに食品ロス削減につながりますね。

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美(いで るみ)

株式会社office3.11代表取締役。博士(栄養学/女子栄養大学大学院)修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。『食べものが足りない!』『SDGs時代の食べ方』『捨てないパン屋の挑戦』など著書多数。


