ほっと一息
2024.08.31
お米をおいしく楽しもう お米を食べるとどんないいことがあるの?
JA広報通信2024年7月号
五ツ星お米マイスター●小池理雄
みんな、お米は大好きだよね? 小池さんはお米屋さんを10年以上やっているけれど「お米なんて嫌い!」なんて人は、大人も子どもも一人も会ったことがありません。
でも実は、お米はおいしいだけではありません。お米を食べると、とってもいいことがあるんだ。
例えば、お米を食べると脳みそがよく働きます。
お米はほとんどがでんぷんで、食べると口やおなかで消化され、体を動かすためのエネルギーに変わります。特に脳は、でんぷんを消化してできるブドウ糖という栄養素をエネルギーにしているんだ。だから朝ご飯を食べないと学校の授業に付いていけない、というのは本当なんだね。
でんぷんは脳だけではなく、体を動かすための大切なエネルギー源なんだ。小池さんは普段はお米を担いで体をものすごく使います。だから朝や昼にお米をたくさん食べないと、力が入らなくて仕事にならないんだ。それにお米の場合は粒で食べるからゆっくりと長い時間をかけて消化されるので、短時間でエネルギーが切れることがないんだよ。
みんなの体をつくるもとになる栄養素をタンパク質といいます。みんなの体が大きくなるには欠かせない栄養素なんだ。お肉に多く含まれているけれど、実はお米にも含まれています。お茶わん1杯(150g)のご飯で卵半分のタンパク質が含まれています。実はタンパク質は一度にたくさん吸収できないので、お肉ばかりをたくさん食べても駄目。お肉とお米をバランス良く食べることによって、タンパク質をしっかり取り込めるんだ。
子どもはたくさん体を動かすから、水分が不足しがち。でもお米は約60%が水分なので、お米をしっかり食べることにより、暑い季節の熱中症予防にもなるんだよ。
お米はおいしい……だけではなく、みんなの体の健康を支えてくれる優れものなんだね!
五ツ星お米マイスター 小池 理雄(こいけ ただお)
小池精米店三代目店主。1971年東京・原宿生まれ。大学卒業後、出版社、人事制度コンサルティングファームなどを経て、2006年に小池精米店を継ぐ。それまでの社会経験を生かし、新しいお米屋さんのあり方を常に模索している。