ほっと一息
2024.08.22
夏野菜・果物で ヘルス&ビューティー
JA広報通信2024年6月号
栄養士:吉田理江
イラスト:小林裕美子
健康と美容に役立つ旬の野菜や果物をご紹介します。暑〜い夏をおいしく乗り切りましょう!
ナス アンチエイジング
ナスの紫色の皮にはポリフェノールの一種、ナスニンが含まれています。ナスニンには、抗酸化作用があるため、紫外線の強い夏にはお薦めの野菜です。紫外線の酸化作用によるしわ、染み、たるみなどを防ぎ、アンチエイジング効果が期待できるでしょう。甘辛味のナスのかば焼きにするとご飯が進み、おいしく食べられます。暑くて料理するのがおっくうなときは、電子レンジで加熱してたれに漬け込んで煮びたしにするのも、手軽にナスニンが取れてお薦めです。
ゴーヤー むくみ予防
独特な苦みがおいしいゴーヤーは、むくみで悩んでいる方にお薦めの野菜です。ゴーヤーに含まれるカリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。ナトリウムの取り過ぎによるむくみの予防に役立つため、食事に取り入れると良いでしょう。ゴーヤーの苦みのもとの成分モモルデシンには、胃酸の分泌を促進し、食欲を増進させる働きがあります。ゴーヤーのごまあえもいいですが、暑い日には電子レンジでゴーヤーチャンプルーを作るとおいしく手軽に食べられますよ。
エダマメ 疲労回復
ビールのおつまみの定番・エダマメがおいしい季節になりました。エダマメには、糖質の代謝を助ける働きがあるビタミンB1が含まれています。ビタミンB1が不足すると乳酸などの疲労物質がたまって疲れやすくなるため、疲労を感じたら食事に取り入れると良いでしょう。肝臓でアルコールが分解されるときに欠かせない成分のメチオニンも含まれていて、お酒を飲む方にはお薦めの野菜です。エダマメのガーリック炒めや、ホイルに包んでトースターで焼いてもおいしく食べられます。
パプリカ 染み予防
染み予防には日焼け止めなどの紫外線対策が必須ですが、内側からのケアも大切です。パプリカに含まれるビタミンA・C・Eの三つは「ビタミンエース」と呼ばれ、染みの原因になる活性酸素を抑える働きがあります。ビタミンCには染みのもとになるメラニン色素の生成を抑える働きもあって、パプリカは染み予防にぴったりです。みそで味付けしたきんぴらの他、電子レンジで加熱後ポン酢に漬けても火を使わず手軽においしく食べられます。
桃 便秘解消
甘くてみずみずしくジューシーな桃には、食物繊維の一種、ペクチンが含まれています。ペクチンには腸内の善玉菌の乳酸菌を増殖させて、腸の調子を整える働きがあるため、便秘でお悩みの方にお薦めの果物です。桃には抗酸化作用があるビタミンEも含まれていてアンチエイジングに役立ち、美しい肌になりたい方にはぴったりです。モッツァレラチーズと桃のカプレーゼ、牛乳と桃のスムージーにすると、肌のもとになるタンパク質も一緒に取れます。
ブルーベリー 目の健康維持
爽やかで甘酸っぱいブルーベリーがおいしい季節になりました。とっても小さな果実ですが、目の健康維持に関わるアントシアニンが豊富に含まれています。パソコン、スマホをよく使用する方にお薦めしたい果物です。コラーゲンの合成に欠かせない栄養素のビタミンCも含まれていて、美しい肌づくりにも役立ちます。暑い日のおやつにバニラアイスと混ぜたり、トーストにブルーベリーをのせたりと手軽においしく食べられます。
スイカ 高血圧予防
スイカにはさまざまな栄養素が含まれています。体内の余分な塩分を排出する働きがあるカリウムが豊富で、高血圧予防に役立ちます。またベータカロテンは美肌づくりに欠かせない栄養素。粘膜や皮膚を保護する働きがあり、染み・しわの予防効果が期待できます。スイカは皮にも食物繊維などの栄養素が含まれています。捨てずにきんぴらや漬物にするとおいしく食べられます。