ほっと一息

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2024.08.23

トラブル回避の基礎知識 ホテルや航空券のインターネット予約トラブルに注意!

JA広報通信2024年6月号

国民生活センター相談情報部●浅野友紀子

 

 インターネットで予約した旅行に関する相談が増えています。

【事例】公式サイトより安い価格で販売している旅行予約サイトで、ホテルと航空券を予約した。後日、都合が悪くなりキャンセルしたところ、ホテルはキャンセル料が無料だったが、航空券は全額支払いを求められた。ホテルには「キャンセル料無料」と記載があったが、航空券にはなかったので同じ条件だと思った。予約サイトを見直すと運営しているのは海外事業者で、メールで問い合わせると「ホテルと航空券は異なる事業者なので対応が異なる。航空券のリンク先に条件の記載がある」と英語で返信があった。1カ月以上先の予約のキャンセルなのに納得できない。

 

 インターネットでの旅行手配は便利ですが、契約相手や契約内容・条件などをよく確認しないと思わぬトラブルに遭う場合があります。

 旅行予約サイトの表記が日本語でも運営しているのは海外事業者の場合があり、カスタマー対応窓口の状況(対応する言語、時間帯、対応方法など)によっては、スムーズに対応されない場合があります。また、日本の旅行業法の登録がない事業者との契約では、旅行業法に基づく標準旅行業約款の考え方での対応を求めることは困難で、原則規約の内容に従います。「キャンセル料100%」とあればそれに従うことになりますし、ホテルや航空券を同時に予約しても、条件は別々であることが基本なので、リンク先を含めて契約ごとの条件を事前によく確認する必要があります。
 インターネットでの旅行手配は消費者自身が契約先や契約内容・条件などを十分に確認する必要があります。申し込み完了前によく内容を確認し、最終確認画面はスクリーンショットを撮っておきましょう。予約確認メールは契約内容や解約条件などが明記された重要な情報です。届いたら内容を再度確認し、旅行が終わるまで大切に保管しましょう。