ほっと一息
2024.06.20
おいしく食べて美しく おいしく食べて梅雨の体調不良対策
JA広報通信2024年6月号
栄養士●吉田理江
梅雨の時期になると頭痛、だるさなどの不調で悩んでいませんか? 梅雨の時期の不調を「気象病」といいます。気温、気圧、湿度などの変化により、自律神経のバランスが乱れることが気象病の原因です。今回は、自律神経のバランスを整える効果が期待できる栄養素などを三つご紹介します。
ビタミンB6
ニンニク、肉、魚などの動物性食品に含まれるビタミンB6は、日中優位に働く交感神経の興奮を抑える働きがあります。精神を安定させる働きがある神経伝達物質のセロトニンの原料の合成に欠かせない栄養素です。ビタミンB6は、皮膚の新陳代謝を高める働きがあるため、美しい肌を目指している人は、積極的に取ると良いでしょう。ガーリックパウダーを炒め物やスープに入れると手軽にビタミンB6が取れます。
ビタミンD
キノコ類、しらす干し、イワシなどに含まれるビタミンDは、セロトニンの分泌を増やす働きがあります。ビタミンDは神経伝達物質の生成に関わる栄養素です。不足するとうつ病のリスクが高まります。ビタミンDは日光を浴びると体内で合成されるため、朝ベランダに出たり、散歩をすると良いでしょう。しらすをご飯の上にのせて食べたり、野菜と一緒に炒めるとおいしくビタミンDが取れます。
テオブロミン
チョコレートやココアなどに含まれるテオブロミンには、自律神経のバランスを整え、脳や体をリラックスさせる効果が期待できます。チョコレートやココアなどに含まれるカカオポリフェノールには、抗酸化作用があり美肌づくりには欠かせない成分です。トーストやヨーグルトにココアパウダーをかけると手軽にテオブロミンが取れます。
自律神経のバランスを整えるためには、規則正しい生活も大切です。早寝早起きを心がけましょう。
栄養士・ダイエットコーチ 吉田 理江(よしだ りえ)
飲食店勤務後、料理研究家のアシスタントを経て独立。栄養指導、健康・ダイエットレシピの作成やコラム執筆、セミナー講師など幅広く活動中。薬膳アドバイザーやアンチエイジング料理プランナーなどの資格も多数取得。