ほっと一息

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2024.07.15

お天気カレンダー 梅雨明けの形

JA広報通信2024年6月号

気象予報士●檜山靖洋

 子どもたちの夏休みが始まる頃に、鉛色の空から青空に変わり、ギラギラと太陽が照り付ける夏がやって来ます。梅雨明けを境に劇的に天気が変化したという子どもの頃の記憶があります。
 例年、7月後半には各地方で梅雨明けとなります。太平洋高気圧が南から強まり、梅雨前線が北へ押し上げられる形で南から梅雨が明けると、劇的に天気が変化することが多いです。
 梅雨前線が弱まり、消滅して梅雨明けすることもあります。梅雨前線が南に下がって梅雨が明けることもあります。この場合、夏の高気圧に覆われていませんが、形にはこだわらず、晴天が続くことで梅雨明けとなります。梅雨前線が消滅する形や南へ下がる形は、徐々に青空が広がり、日に日にじわじわと暑くなっていくイメージです。
 近年は、暑い晴天が続いたと思ったら何日も梅雨空が戻るなど、梅雨明けを特定しにくい年も少なくありません。

 

 

気象予報士・防災士 檜山 靖洋(ひやま やすひろ)


1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。