ほっと一息
2024.08.18
なくそう食品ロス 干し野菜で食品ロスを減らそう
JA広報通信2024年6月号
食品ロス問題ジャーナリスト●井出留美
私が定期的に記事を書いている「Yahoo!ニュース エキスパート」。これまで733本の記事を執筆し、2018年には600人の書き手の中から「Yahoo!ニュース 個人アワード」を受賞しました。
先日授賞式に行ったところ、パネルディスカッションに最年少の野菜ソムリエプロが登壇していました。24年3月29日で16歳になった緒方湊(おがたみなと)さんです。
緒方さんは、1歳の頃から野菜が大好き! 最年少で野菜ソムリエ資格を取得、今では農研機構の広報アンバサダーや茨城県のいばらき大使など、さまざまな役職を務めていらっしゃいます。野菜嫌いの子を持つ親御さんが聞いたらうらやましく思うでしょうね。
緒方さんがパネルディスカッションで紹介した24年のトレンドとして「干し野菜」がありました。野菜の水分量は高く、だからこそ日持ちが短く、家庭の中で最も食品ロスになりやすい食材です。野菜を干すだけでも日持ちがぐんと長くなります。
私も以前、このコラムで「キュウリの半干し」を紹介したことがありました。キュウリを斜め輪切りにしてざるに並べ、半日ほど置いておきます。程よく水分が抜けたところで塩もみし、ごま油・砂糖・酢・しょうゆなどを混ぜたタレにもみ込むと、おいしい一品になります。
冬の間は、シイタケを干していました。魚の干物を作るような3段重ねの網にシイタケを入れて、ベランダの洗濯物干しにつり下げておきます。干ししいたけは、麺料理のだしをはじめ、いろんな料理に使うことができます。
緒方さんは、自身の公式サイト「みなとの野菜大辞典」やSNS(会員制交流サイト)などで、野菜に関するさまざまな情報を発信しています。ご覧になってみてはいかがでしょうか。
食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美(いで るみ)
株式会社office3.11代表取締役。
博士(栄養学/女子栄養大学大学院)修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。
『食べものが足りない!』『SDGs時代の食べ方』『捨てないパン屋の挑戦』など著書多数。