ほっと一息

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2024.07.29

おしゃれ上手でシンプルライフ 今年の秋はジャケットで

JA広報通信2010年8月号

ファッション・エッセイスト●フランソワーズ・モレシャン

 

 「今年の秋はハンサムジャケットなのよ!」

 フィットネスクラブでの会話。おしゃれ好きのA子さんが、そう言って、買ったばかりのジャケットを見せてくれました。ジャケットが今年の秋の流行アイテムの一つなのは確かですが「ハンサムジャケット」って何?

 「分かんないけど、雑誌にもお店にも、そう書いてあったのよ!」…。でも、どう見てもA子さんのジャケットは普通です。みんなで「分かんない」と言っていると、「小説か漫画でハンサムスーツとか、やっていたじゃない。きっと、それをまねしたネーミングよ」…。フランスでもそうなのですが、ファッション用語って何だかとてもいいかげんです。「今年の流行は今までと違います」と訴えたいようで、新しい造語まで作るようですね。

 確かに今年はジャケットとパンツというクラシカルな組み合わせがパリでも主流のようです。色は黒か紺のダーク系。ボーイッシュで地味な感じがしますが、ショパンが恋したジョルジュ・サンド(フランスの女流作家)の時代(1800年代)から、シャネルやイヴ・サンローランのファッションまで、男装の女性は常にエレガントで周りからも注目されます。

 とはいっても、今の時代、ジャケットとパンツだけで男装と判断されることもないでしょう。髪がショートカットでボーイッシュが気になるようでしたら、フリルつきのシャツやメークで女性らしさを強調すればよいでしょう。

 ジャケットとパンツは基本的にキャリアウーマンのスタイル。手に持つバッグも小さいハンドバッグではなく、書類が入るぐらいの大きなバッグが似合います。

 「ハンサムジャケット」でハンサムな秋をどうぞ!