ほっと一息

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2024.07.27

子育てQ&A 虫歯に気をつけて

JA広報通信2010年8月号

社団法人母子保健推進会議会長●巷野悟郎

 

Q 5歳の長男は、幼稚園の歯科検診で虫歯が2本見つかりました。歯が生え始めたときからずいぶん注意していたので、今まで言われたことがありませんでした。近ごろ甘味飲料を飲むことが多いので、そのためでしょうか。

 

A 歯が生え始めたころは、この真っ白なかわいい歯を虫歯にしないようにと、お母さん方はずいぶん気を使うものです。育児書に書いてあるふき方や磨き方などで手を掛けるので、2~3歳ごろまでの虫歯は少なくなったといいます。

 ところが歯も生えそろって、たいていのものが食べられるころになると、食事も自由になるので甘味飲料を飲むことも多くなり、これが虫歯の原因となりやすいのです。食後やおやつなどの決まったときにだけ飲んで口をすすげば、まず問題はありませんが、だらだら飲みが多くなることが虫歯の発生率を高めているようです。

 たとえ1日に飲む量は少なくても、時間をかけて飲んでいると歯は糖分に浸っているようなものですから、寝る前だけしっかり歯を磨いても意味がありません。といって昼間のだらだら飲みでは、そのたびに水でうがい、ということもできないでしょう。

 お子さんは虫歯でも、まだ歯が痛むというほどではなかったので、今まで通りの磨き方だけだったのだと思います。

 しかしこのままでは虫歯も進むので、治療を受けると同時に、甘味飲料を飲むのを制限し、飲んだ後は口をすすぎ、夜寝る前は、今まで通り歯をよく磨くようにしましょう。このころから生え替わる永久歯は一生使うのですから、大事にしようとお子さんによくお話ししてください。