ほっと一息
2024.07.26
四季の花づくり サフランの「早業」を楽しむ
JA広報通信2010年8月号
●早川京子
秋まき草花の作業シーズンになります。春まきのときと違って、気温が急激に下がっていく時期ですので、作業が遅れないようにしましょう。
種まきは、秋のお彼岸ごろには終えましょう。秋まき草花の発芽適温は15度くらいのものが多いのですが、春と違い気温が下がっていく時期ですので、発芽してもその後の生育が十分でないうちに寒さが来てしまう可能性があります。寒くなる前にしっかり根を伸ばし、体をつくってやります。
今月まいた草花は、来月に植えつけ時期となります。植えつけ3週間前までに、消石灰などで土を中和し、堆肥(たいひ)などを施し、地ごしらえしておきましょう。
球根の植えつけ適期は、今月下旬ぐらいから来月上旬の涼しくなるころです。通常、冬の寒さに遭うことで、来春きれいな花を咲かすのですが、なかにはせっかちな秋植え球根があります。秋咲きサフランです。今月下旬に植えつければ、1カ月ぐらい後には花を咲かすという早業を披露してくれます。ただ、植えつける場所には肥料を施し、球根に栄養を十分に補給してやらないと、来年花が見られないことがあります。気をつけましょう。
10月ごろから根を伸ばし始めるシャクヤクは、直前の今月中に株分け、植え替えを終えておきます。毎年植え替える必要はなく、3~5年に1度でよいでしょう。ほかの宿根草の株分けは10月に入ってからでも大丈夫です。
クロッカス、スイセン、ヒヤシンスなどは水栽培できますが、気温が下がり水温が上がらなくなる時期から始めましょう。目安は15度。根が伸びるのに光はいらないので、涼しくて暗い場所に置いて、十分に根を伸ばします。