ほっと一息

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2024.06.20

体に良いこと今日から始める! 牛乳 習慣

JA広報通信2024年5月号

イラスト:服部新一郎

 

日本人に不足がちなカルシウムや良質なタンパク質を豊富に含む牛乳・乳製品は、あらゆる世代の健康づくりに役立ちます。
あなたの健康習慣にも取り入れてみませんか。

 

頼もしいカルシウム源

 牛乳・乳製品は、日本人に不足がちなカルシウムの頼もしい供給源です。牛乳のカルシウム吸収率は約40%と、他の食品よりも高いことが分かっています。従って、1食で食べられる量、さらに摂取したカルシウムが小腸から体内に入る吸収率まで併せて考えると、数ある食品の中でも牛乳は特にカルシウムの補給に適していることが分かります。
 カルシウムの摂取は、成長期の子どもの最大骨量を高め、若年女性や子育て・働き盛り世代の骨量の維持、閉経後の女性の急速な骨量減少の抑制、さらに加齢による骨量減少の抑制など、骨の健康を一生サポートします。

 

良質なタンパク質源

 牛乳・乳製品のタンパク質「乳タンパク質」は、必須アミノ酸のバランスが良く、消化・利用効率も高い良質なタンパク質です。必須アミノ酸のバランスを評価する「アミノ酸スコア」(最大値100)では、牛乳やヨーグルト、チーズは、どれもスコアが100点です。さらに発酵食品のヨーグルトやチーズの場合は、タンパク質の一部がすでに分解されているため、体の中でより消化・吸収されやすいのです。

 

 

健康的なダイエットと生活習慣病リスク低減に

 肥満者や若年女性で注意したいのが、摂取エネルギーを減らしてタンパク質不足に陥る、不適切なダイエットです。筋肉量が減って基礎代謝が低下すると、逆に太りやすい体質になってしまいます。
 牛乳・乳製品なら、より少ないエネルギー量で豊富な栄養と良質なタンパク質を提供し、健康的な減量に役立ちます。

 

 

お年寄りや低活動の人ほどお勧め

 タンパク質は、エネルギー摂取量や身体活動量が少ないと利用効率が低下し、逆に必要量が増すことが知られています。従って、お年寄りや、若くても身体活動量が少ない人ほど、タンパク質摂取量を増やす必要があります。加齢に伴い心身の活力が低下する状態をフレイルといいますが、牛乳・乳製品がこのフレイルからの回復を促すことは、さまざまな研究結果から期待されています。

 

 

ビタミンDも一緒に取ろう!

 カルシウムの吸収を高めるビタミンDは、牛乳・乳製品とぜひ一緒に取りたい栄養素です。牛乳にも含まれ、また他のビタミンDが含まれる食品(魚類、キノコ類など)と組み合わせた料理で取ることもお勧めです。外で30分程度日光を浴び、適度な紫外線を皮膚に触れさせることで体内でも生成されます。

 

牛乳・乳製品で健康長寿

 牛乳と、その特徴を最大限に生かして作られる幅広い乳製品は、豊かな栄養とさまざまな機能性、そして入手のしやすさや摂取の手軽さを併せ持つ優れた食品群です。
 痩せやフレイルなどの栄養不足を補い、肥満やメタボリック症候群などには健康的な体重管理を助けて生活習慣病リスクを低減します。
 牛乳・乳製品は、子どもから大人、高齢者まで、それぞれの世代に必要な体づくり・健康づくりをサポートするだけでなく、危惧されている若年女性の痩せや低出生体重児、肥満や生活習慣病、高齢者のフレイルなどの予防・改善に貢献します。

 

 

 

1日3回の牛乳・乳製品習慣を!

組み合わせは自由。
毎日の食生活に牛乳・乳製品を取り入れましょう。

1回の目安

牛乳  コップ1杯(200ml)

ヨーグルト  カップヨーグルト1個
飲むヨーグルトなら1本

チーズ  6個入りなら1個
スライスチーズなら1枚
キャンディーチーズなら3個

食べ方の例


●朝食の飲み物を牛乳、カフェオレ、
 ミルクティーに。
●パンやサラダにチーズをのせて。

 


●昼食のサンドイッチや
 おにぎりにチーズをプラス。
●デザートにヨーグルト。

 

 


●お風呂上がりに牛乳。
●就寝前にはホットミルク。

 

 

いつでも
●おやつや小腹がすいたときに
 チーズやヨーグルト。
●スポーツの後に牛乳。

 

参考資料:『若い女性の「やせ」と日本人の栄養問題 牛乳乳製品にできること』(一般社団法人Jミルク)