ほっと一息
2024.05.15
日本の「農」と「食」を学ぶ 稲
JA広報通信2024年4月号
●日本農業検定事務局
稲の代表的な品種といえば、粒の粘り強さが特徴の「コシヒカリ」です。しかし「コシヒカリ」は茎が弱く倒れやすいため、倒れにくく食味の良い新しい品種が全国で試みられています。味(甘み・うまみ)や炊飯米の外観だけでなく、地球温暖化に伴い、耐暑性も育種の重要な課題となっています。
問題 稲の本田準備についての説明で、間違っているものは次のうちどれですか。
(1)田植えまでの本田準備作業の順番として、耕起した後に代かきが行われる。
(2)耕起は、田に残っているわらや刈り株をすき込み、同時に雑草の種子を埋めて、その発生を抑える効果がある。
(3)代かきは、本田の水を抜いて湿った田の表面をかき混ぜ平らにする作業である。
(4)苗を植える前に施す肥料が基肥で、作土全体に施して混合する全層施肥や、表面にとどめる表層施肥などがある。
解答:正解は(3)です。
解説:本田を栽培に適した土壌にするための作業は、トラクターで行うことが多く、土を耕す耕起は、わらや刈り株をすき込み、雑草の種子を埋めて発生を抑える効果があります。耕起後は田に水を入れて代かきを行います。代かきは田んぼの水漏れ防止や土を軟らかくして田の表面を平らにすることで、水を均一に行き渡らせ、苗を植えやすくして生育むらを防ぐ目的があります。
基肥は、耕起前に肥料を作土全体に施して混合する全層施肥や、代かき後に施し、表面にとどめる表層施肥などがあります。
『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』(92ページ)より
トラクターによる代かき作業