ほっと一息

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2024.04.23

トラブル回避の基礎知識 自転車の思わぬ事故にご注意

JA広報通信2007年4月号 

国民生活センター●相談調査部 仙石多恵子

 

 健康づくりや環境に優しい自転車ですが、前輪が急に停止することによる転倒事故や、夜間の無灯火走行による衝突事故が起きています。

【事例】スーパーで買い物をした荷物を自転車の前かごに積み、ハンドルに手提げ袋を下げて緩やかな下り坂を走っていました。急に前輪が止まり、体が前方に放り出され、道路に顔面を打って上前歯が折れてしまいました。

 自転車を走行中に前輪が急に停止する原因は、スポーク切れやねじの緩みなどの部品の問題や、車輪に物が挟まったことなどです。日常点検とともに、販売店で定期点検を受けましょう。ハンドルにぶら下げたかばんや傘、前かごから垂れ下がったひもやゴム、衣服のすそなども車輪に挟み込まれることがあるので注意しましょう。走りながら発電ランプを足で蹴ってつけようとして、発電機が車輪の間に入り込んで前輪が停止、前のめりに転倒して負傷した事故もありました。

 また、暗い夜道で急に近づく無灯火自転車にヒヤリとしたことはありませんか。無灯火走行は道路交通法違反であるだけでなく、自転車の存在が周りの歩行者や自動車などの運転者に分かりにくいため非常に危険です。夜間に自転車に乗るときは、安全確保のため必ずライトをつけましょう。最近は、暗くなると自動点灯したり、点灯時でもペダルが重くならないライトが販売されています。  スピードを出し過ぎると、衝突や転倒で重傷を負うこともあります。安全走行を心掛けましょう。

 事故に備えるには、自転車につけられたBAA、SG、TSなどのマークのほか、自転車総合保険などの保険があります。補償内容が異なるので、よく検討しましょう。