ほっと一息
2024.04.20
知っておきたいマナー集 名刺の受け渡し
JA広報通信2007年4月号
「清紫会」新・作法学院学院長●近藤珠實
欧米では、名刺は訪ねて行っても会えなかったり、花などを届けるときにそれに添えて先方に置いてくる、いわば自分の身代わりとして使われますが、日本ではビジネスのスタートとして必ず使われます。
名刺はいわば、その人の分身ですから雑に扱うのは失礼です。もちろん自分にとっても分身なので、汚れたり、折れたりしていては、自分の価値を下げるだけです。また、常に新しい名刺を最低でも10枚は携行しておき、必要なときすぐに取り出せるようにしておきます。
出し方
(1)きちんと立ち、まず名刺を自分に向けて取り出す。
(2)名刺の上部を右手で持ち、相手に向け直しながら軽く会釈の姿勢で差し出す。同時に「○○です」と名乗る。
(3)相手が持つのを確認したら手を離し、1歩下がって「よろしくお願いします」と深めのおじぎをする。
受け方
相手が差し出した名刺を両手で押しいただく感じで受け、必ず目を通し、名前などの読み方が分からないときは尋ねる。
同時に名刺を出した場合
(1)自分の名刺は右手で渡し、相手の名刺を左手(名刺入れの上のこともある)で受ける。
(2)右手が空いたらすぐに名刺に添え、1歩下がって「よろしくお願いします」とおじぎをする。そのあと名刺をしっかり見る。
名刺の受け渡しで最も大切なのは、相手に向かってきちんと足をそろえて立つことと、渡したら1歩下がっておじぎをすることです。