ほっと一息

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2024.03.28

なくそう食品ロス 野菜の食品ロスを減らす工夫

JA広報通信2024年3月号

食品ロス問題ジャーナリスト●井出留美

 

 家庭で最も捨てられる食品、野菜。買い方や保存方法の工夫で食品ロスを減らすことができます。

 野菜の買い方

●買い物前に冷蔵庫の野菜をチェックし、買い物メモを作る
●日持ちしないニラやもやしはできるだけ使う直前に買う
●レタスやキャベツは2分の1個、4分の1個などを買う
●まとめ買いせず、1個単位で必要な分だけ買う、など
 後で腐らせて駄目にするくらいなら、多少割高でも、最初から使う分だけ買うのがお勧めです。

 野菜の保存方法

 冷蔵庫の野菜室を紙袋などで区分して、どこに何があるか分かりやすくしておきましょう。
 野菜の中で特に日持ちしないのはもやしです。もやし生産者協会によれば、もやしを保存するのは野菜室より温度の低いチルド室や冷蔵室がお薦めだそうです。買ってきたら袋に穴を開ける、あるいは電子レンジにかける、水を張った容器に入れるなど、ひと手間でロスを減らせます。
 ショウガや青ジソなどは、湿らせたキッチンペーパーでくるみ、青菜は市販の野菜保存袋に入れてから冷蔵すると長持ちします。

 干し野菜もお薦め

 キュウリを斜め輪切りにしてざるに並べ、半干しにして酢やしょうゆ、ごま油のたれにもみ込むと、おいしい一品になります。エノキタケやシイタケ、ダイコンもお薦めです。

 漬け物にしてみよう

 義母に教わった、ダイコンとセロリの漬け物を紹介します。
 材料は、ダイコン1本、セロリ5、6本、ニンジン少々、昆布1枚、ショウガ適量、トウガラシ5、6本。調味料は砂糖175g、しょうゆ250ml、酢100ml。
 全ての材料を袋に入れ、半日置けば食べられます。裂きイカを入れるとだしの代わりになります。ナガイモも同じ調味液で漬けられました。いろんな野菜で試してみましょう。

 

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美(いで るみ)

株式会社office3.11代表取締役。博士(栄養学/女子栄養大学大学院)修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。『食べものが足りない!』『SDGs時代の食べ方』『捨てないパン屋の挑戦』など著書多数。