ほっと一息
2023.12.26
シニアのためのネットリテラシー講座 フリマアプリを上手に使うこつと注意点
JA広報通信2023年12月号
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト●高橋暁子
フリマアプリを使うと、不要なものをお金に替えたり、欲しい物を安く手に入れたりすることができます。フリマアプリを活用するこつについてお伝えします。
基本のルールや仕組みを知ろう
個人から購入したり個人に売ったりするので、店から購入するネットショッピングよりもトラブルになりやすいです。独自の決まり事やローカルルールもあるので、そのアプリならではのルールや仕組みを調べてから始めるのがお勧めです。
例えばメルカリでは、商品の受取時に購入者が「受取評価」を行い、次に出品者が購入者を評価すると取引が終了する仕組みがあります。受取評価が終わらないと入金されないため、購入者は必ず評価しなければなりません。良い、悪いで付ける評価とコメントは、他のユーザーも見ることができます。つまり、評価が良い相手は信頼できる可能性が高いというわけです。取引する相手が信頼できるかどうか確認する際に参考にしましょう。
基本的には丁寧なメッセージでなるべく素早いやりとりを心がけると良いですね。
困ったことは運営会社に相談を
フリマアプリで多いトラブルが、購入者がお金を払ってくれない、受取評価をしてくれない、商品に不備があるなどです。自力で解決できない場合も、運営会社にサポートを依頼できます。ただし、受取評価をしてしまうと取引終了とされ、返品、返金などの対応はできなくなるので注意してください。
出品する場合は、他の出品者のプロフィルや写真、説明文などを参考にしてみましょう。メルカリでは配送方法で「らくらくメルカリ便」「ゆうゆうメルカリ便」を選ぶと、出品者も購入者もお互いの名前や住所を知らせずに匿名での取引ができます。丁寧な梱包(こんぽう)で送ると購入者に喜ばれるでしょう。
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト 高橋 暁子(たかはし あきこ)
SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK「あさイチ」「クローズアップ現代」などテレビ出演多数。SNS関連の著書は20冊以上。