ほっと一息

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2023.07.27

トラブル回避の基礎知識 海外模倣品サイトのトラブルにご注意!

JA広報通信2023年7月号

国民生活センター相談情報部●竹谷啓子

 

 通販サイトから注文した商品の海外模倣品(偽物)に関するトラブルが後を絶ちません。

【事例】ブランドバッグが欲しいと思いインターネットで検索したら、後日SNS(会員制交流サイト)を利用中に「格安」をうたうブランドバッグの広告が表示された。リンク先のサイトでは希少な商品が格安だったので、利用規約などをよく確認せずにクレジットカード払いで注文した。しかし、引き渡し時期を過ぎても商品が届かない一方で、「認定手続開始通知書」という書類が税関から届いた。海外から送付された商品が模倣品だった場合に届く書類のようだが、私は海外業者と取引したつもりはなく、また偽物だとは知らなかった。サイトに業者の住所や電話番号の記載はなく、メールで連絡しても返信がない。どうすべきか。

 

 日本語表記のサイトで注文した場合でも、売り主は海外業者で、商品が海外から送付される場合があります。

 模倣品の国内流通を防ぐため、2022年10月から、税関における模倣品の水際での取り締まりが強化されています。

※海外から送付された商品が模倣品であった場合、これまでとは異なり、個人使用目的でも、商品は認定手続きを経て最終的には税関に没収されることになりました。

 税関から認定手続開始通知書が届いた場合、まず販売業者に経緯を伝えて返金を求めることになります。販売業者と連絡が取れない場合には、サイトの情報、「認定手続開始通知書」などを基に、クレジットカード会社に解決のための協力を求めることになりますが、解決するとは限りません。

 こうしたトラブルを避けるため、インターネット通販を利用する場合は、

①事業者の名称や正しい連絡先の情報が明記されているか

②「格安」をうたうなど話がうま過ぎないか

③返品や交換に不利な条件がないか

――などをよく確認し、信頼できるサイトかどうかを見極めることが大切です。

※模倣品に関する情報はこちらから。https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20221012_1.html