ほっと一息

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2024.07.21

ストップ温暖化! 楽しくできるエコ・アクション

JA広報通信2010年8月号

監修:井手迫義和さん(環境ナビゲーター・気象予報士)

 

 

 

 

(財)日本気象協会、日本テレビを経て、現在は環境メディアフォーラムのプロデューサーを務める。

小学校の環境授業、講演会などで活躍中。

 

 

 ふだんの暮らしの中で、環境のこと、考えていますか?

 異常気象も気になる昨今、地球温暖化防止に向けてのCO2削減は、誰もが意識しなければならない課題です。楽しくできて、家計も助かるエコ・アクション、はじめませんか。 

 

気になる異常気象 その原因は温暖化!?

 暑さ、寒さの波が以前と変わってきている。野菜が思ったように育たない。前はあまりいなかった病害虫が増えた…。ここ数年というもの、そんな声がしばしば聞かれます。

 「これは温暖化の影響ともいわれています」と、環境ナビゲーターの井手迫義和さん。

 地球温暖化と聞くと、気温が上昇することを指すように思われがちですが、それだけではありません。

 「気候のバランスが崩れて、変動が激しくなり、『平年並み』の状態が減っていきます。それが異常気象といわれる現象を引き起こすのです」  冷夏や局地的豪雨、渇水なども、バランスの崩れがもたらすものだとか。自然条件に左右されることの多い農漁業の方たちにとっては、特に切実な問題です。

 「私たちの生活で、温暖化の影響が最も大きく出るのが『食』と『水』。気候の変化を身近に感じている農家の方から、ヘンだと思うことを積極的に伝えていきましょう。同時に、誰もが暮らし方を見直し、CO2削減へのアクションを起こしていくことが望まれます」

 エコ・アクションというと難しそうですが、気軽にできる方法はいろいろ。ちょっとした行動でも、その積み重ねが、環境にとって大きな意味を持ちます。家族や友人も誘って一緒に楽しむことで、コミュニケーションにもつながります。

 ムダなエネルギー消費が減れば、家計にもプラスになって一石三鳥。ふだんの暮らしの中で地球環境を考えるエコ・アクション、みなさんでさっそく取り組んでみましょう!

 

 

買い物編

食品を選ぶときは なるべく国産の品を

輸入食品は、運ぶ距離が長いので多量のエネルギーを使います。選ぶなら国産品を。生産地で消費する「地産地消」ならより理想的です。また、過剰なパッケージの品も包装時・処分時に多くのCO2を排出するので、なるべく避けたいところ。

 

環境を考えた品を選ぼう

合成洗剤は自然環境に大きな負荷を与えます。洗濯洗剤、シャンプー、台所洗剤などは、できるだけ環境に優しい商品を選びましょう。また、環境保護活動に取り組んでいる企業の商品を選べば、間接的な貢献になります。

 

すぐに食べるものは 陳列棚の手前から取る

加工食品などは、奥にある製造日の新しいものを選ぶのではなく、手前にある品から。すぐ食べるなら、1、2日の製造日の違いは味には影響しません。みんなが奥から取ると、店ではやがて手前のものを廃棄することになります。

 

 

レジ袋はなるべく もらわない

エコバッグなどの手近な袋を持って行ったり、もらったレジ袋を何度か再利用しましょう。車で出掛けるなら空き段ボール箱などに買ったものを入れるなど、無駄なごみを増やさないことが大切です。

 

クルマ編

目的地を決めて ドライブする

行く先を決めずにウロウロと自動車を走らせると、走行距離が増えて、環境への負荷も増します。出掛ける前に、目的地やルートをきちんと決めておきましょう。

 

出掛けるときは 1台に相乗りで

1人1台で使用という場合は多いでしょう。でも、ご近所同士、同じ店に買い物に行くときなどは、声を掛け合って同乗すれば、エネルギーの無駄を減らし、CO2排出量も削減できます。夕食の献立など相談し合うのも楽しいもの。

 

 

シートベルトを 締めてからエンジンを

運転するときは、まずシートベルトをきちんと締めてからエンジンをかければ、アイドリング時間が短くなります。また、タイヤは適正な空気圧か常にチェックすると燃費向上に。

 

 

暮らし編

近所で集まって 食事を楽しむ

時には仲のいい家族同士、1軒の家に集まって食事会など楽しんでみては? 一時的に世帯数が減ることで、電気やガスなどの消費量が減らせます。会話が弾めば、ふだんのコミュニケーションも密になります。

 

 

食べ物は なるべく捨てない

残して捨てることがないように、食事は食べ切れる量をよく考えて料理しましょう。外食するときも、残したら持ち帰れないか聞いてみて。また、余った野菜や果物は、漬物や干し野菜、ジャムなどにして使い切りましょう。

 

 

家族一緒に お風呂に入ろう

お風呂を沸かしたら、冷めないうちにみんなで続けて入るようにしましょう。親子や夫婦で一緒に入って、背中を流し合ったりしながら、ゆっくり会話を楽しむのもいいでしょう。

 

 

近所の自然に 親しもう

子どもを連れて、近くの川や野山に遊びに行くのもエコ・アクション。大切な遊び場だと思えば、きれいに保つ意識も高まります。温暖化による、植物や虫、鳥、魚などの変化に気がつくことも。

 

 

キーワードは 『エコロマンチスト』

 『地球環境のため』というと、自分が生きている間は関係ないと感じる人もいるかもしれません。  「夫や妻、子ども、孫など、大切な人を幸せにしたいという気持ちが、エコ・アクションに結びつきます。それができる人を、エコロマンチストと呼んでいます」と井手迫さん。  運転中も横に乗る人が快適なように気を配れば、急発進や急停車もしないはず。それが結果的にエコにつながります。孫やその子どもの未来を考えると、環境を守る気持ちもわいてきます。身近な人を思いやること──それが、エコ・アクション持続のコツ!

 

 

イラスト:藤本真由美