ほっと一息
2024.05.19
お天気カレンダー 渦を巻く風
JA広報通信2024年4月号
気象予報士●檜山靖洋
運動会や子どもの野球、サッカーなどの試合中に、急に渦を巻く風が発生しテントが巻き上げられる映像をニュースで見ることがあります。これはつむじ風です。
竜巻と間違えられる場合がありますが、竜巻とつむじ風はまったく別のものです。竜巻は発達した積乱雲から発生するため、空が暗くなっていて、場合によっては雷が鳴っていたり、ひょうが降っていたりします。つむじ風は、穏やかに晴れた日に発生します。強い日差しで強い上昇流ができることで発生します。日差しが強まる春から初夏にかけて発生しやすいものです。
竜巻は渦を巻いている風の直径が100m以上あるものが多いですが、つむじ風は直径数mから数十m程度で、竜巻より規模が小さいです。風も竜巻ほど強くありませんが、それでもテントを巻き上げるくらいですから危険な風です。つむじ風が発生したら、すぐにその場から離れるようにしましょう。
気象予報士・防災士 檜山 靖洋(ひやま やすひろ)
1973年横浜市生まれ。
明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、印刷会社に就職。
1999年に気象予報士を取得し気象会社へ転職。
2005年からNHKの気象キャスターに。
朝のニュース番組「おはよう日本」の気象情報に出演中。