ほっと一息

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2024.02.22

食のはなし 菜の花

JA広報通信2011年2月号

ベターホームのお料理教室

 

ほろ苦さは早春の味

 外はまだ寒い日が続いても、店先に菜の花が並ぶと、春の訪れが感じられて、うれしくなります。タラの芽やフキのとうと同じく、早春を告げる代表的な食材の一つです。

 菜の花の一番の魅力は独特のほろ苦さ。シンプルなおひたしにすると、その風味が引き立ちます。他にも、からしじょうゆや酢みそとあえたり、パスタの具材にしたり、中華風の炒め物にしたりと、和洋中どのジャンルでも使いやすく、さまざまなバリエーションが楽しめます。

 また栄養素の「種類の多さ」と「量」には目を見張るものがあります。カロテン、ビタミンC、鉄、カルシウム、葉酸、さらに食物繊維などを豊富に含み、特にビタミンCは、野菜の中でもトップクラス!

 そして、カロテンは油と一緒に取ると、より吸収率がアップするので、炒め物やオイル系のパスタがお薦めです。

 茎の端はかたいので、切り落として使います。シャキッとした食感もおいしさなので、ゆで過ぎは禁物!

 かたい茎から先にゆで始め、後からつぼみを加えます。さっとゆでたら、手早く水にとり、しっかり水気をしぼると、歯応え良く、色鮮やかに仕上がります。

 選ぶときは、切り口が新鮮で、茎が太く、花が開いていないものを選びましょう。

 保存は、ポリ袋に入れ、つぼみを上にして、立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ。花が咲いてしまうと、味が落ちてしまうので、できるだけ早く食べましょう。すぐに使わないときは、ゆでてラップで包み、冷凍保存するとよいです。